名門と呼ばれるコースでプレーしたことはありますか?ゴルフ場を形成するすべての要素がハイレベルな名門コースは、実力を試す場所としてだけでなく、練習したり経験を積んだりする場所としてもオススメです。しかし日本全国に数あるゴルフ場の中で、どこが名門コースであるのかは今一つ分かりづらいもの。そこで今回は、栃木県の範囲に焦点を当て、10ヶ所の名門コースを紹介していきます。名門コースでプレーしたいと考えている方はもちろん、少しだけ興味があるという方も、ぜひ目を通してみてください。

栃木県にある名門ゴルフ場・ゴルフコース 10 選

日光連山の景観と難度を備えた名門コース「日光カンツリー倶楽部」

栃木県日光市所野にある日光カンツリー倶楽部は、ゴルフ史に名を残したコース設計家井上誠一氏によって設計された、1955年開場の林間コースです。自然の起伏が活かされたコースには比較的ストレートなホールが多いものの、効果的に配置された木々が簡単には攻略させない難度を作り上げています。深堀圭一郎選手が優勝した2003年の日本オープンゴルフ選手権競技の開催地でもあることから、ハイレベルなチャンピオンコースとして広く知られています。ビジターが利用するためには、平日はメンバーの紹介、土日祝日はメンバーの同伴が必要です。名物ホールはパー4の11番。「松の廊下」と呼ばれるこちらのホールは、フェアウェイに施されたアンジュレーションが特徴です。ファーストショットの落としどころによっては想定外の跳ね方をすることがあるため、右の林に沿うように進めるのが無難なルートといえます。難度と実績に加え、景観の美しさも備えた名門です。

那須小川レディスプロゴルフトーナメント開催地として知られる「那須小川ゴルフクラブ」

栃木県那須郡那珂川町三輪にある那須小川ゴルフクラブは、「水の小林」と称される小林光昭氏と川又茂三氏によって設計された、1969年開場の「ちょい難」をコンセプトとした丘陵コースです。1982~2001年の期間には那須小川レディスプロゴルフトーナメントが開催され、小林法子選手や山崎千佳代選手、大場美智恵選手らが優勝を果たしています。ビジターについては受け入れ制限がなく、誰でも挑戦することが可能です。名物ホールはパー4の18番。220ヤード地点にあるクリークを、越えるか刻むかの判断を迫られます。通称「F1グリーン」と呼ばれるグリーンは、変則の3段で設計されていることから、手堅く乗せられたとしても気が抜けません。チャンピオンコースとしての要件を揃えながらも、ビジターによる利用も可能である、オープンな名門コースです。

名匠井上誠一が手掛けた戦略的27ホール「烏山城カントリークラブ」

栃木県那須烏山市大桶にある烏山城カントリークラブは、日本を代表するコース設計家井上誠一氏によって1973年に設計された、全27ホール構成の丘陵コースです。本丸、二の丸、三の丸と3つのコースがあり、それぞれに異なる戦略性と造形美が備わっています。2012年には日本プロゴルフ選手権大会日清カップヌードル杯が開催され、2016年には日本女子オープンゴルフ選手権競技が開催されるなど、トーナメントの開催に堪えうるコースとして有名です。利用については制限が設けられておらず、ビジターでも予約できます。名物ホールは三の丸パー5の8番。557ヤードのタフなロングホールは、打ち下ろしの左ドッグレッグでレイアウトされており、大きくうねるフェアウェイと右側からグリーン手前まで続くクリークが、非常に高い難度を形成しています。コース設計家の巨匠によって生み出された、まさに名門と呼べるコースです。

日本に造られたゴルフの聖地「ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパン」

栃木県大田原市福原にあるニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパンは、世界的コース設計家ジャック・ニクラウス氏とデズモンド・ミュアヘッド氏によって1975年に設計された、各ホールにユニークなニックネームがある丘陵コースです。「ハードにし過ぎた」と後に設計者が省みるほどのこちらのコースは、アメリカンなレイアウトとスコティッシュなレイアウトが混在する難度の高い造りとなっています。ビジターの受け入れに制限はないため、腕を試したいゴルファーにとっては絶好の環境です。名物ホールはオールドコースにあるパー4の7番。セントアンドリュースのOLDコースと同じ工法で造られており、ゴルフの聖地を疑似的に体験できます。神が造ったと言われるコースを基本理念に組み込んだ名門中の名門です。

名門の名にふさわしい戦略性「ジュンクラシックカントリークラブ」

栃木県那須郡那珂川町片平にあるジュンクラシックカントリークラブは、プロゴルファーとして初のキャリア・グランドスラムを達成したジーン・サラゼン監修のもと、コース設計家宮崎勤によって1975年に設計された丘陵コースです。効果的に配置されたクロスバンカーや激しい起伏のグリーンなど、高い戦略性を有するレイアウトがその特徴です。誰でも予約が可能であり、自由に実力を計りに行くことができます。名物ホールはパー5の18番山吹ルート。523ヤードのタフな距離があり、グリーン手前には池を配しています。ロングヒッターであれば2オンを狙うこともできますが、セオリーは距離を刻んでの3オンです。高い戦略性がプレーヤーの挑戦心をくすぐる、名門と言えるレイアウトのコースです。

東日本プロテスト会場としての実績を持つ「千成ゴルフクラブ」

栃木県大田原市大神にある千成ゴルフクラブは、コース設計家松本英世氏によって設計された、1976年開場の適度なアップダウンのある林間コースです。コースには池やバンカーが効果的に配置されており、生半可な戦略では攻略に至らないレイアウトとなっています。東日本プロテスト会場として長らく指定されてきたことでも有名であり、その難度は広く知られています。ビジターの利用については、これといった制限がないため、どなたでもプロテストに挑むつもりでラウンドすることが可能です。名物ホールはパー4の14番。セカンドエリア右側に「ビッグスギ」と呼ばれる大きな杉が立っていることから、狙うべきはフェアウェイの左側です。続くセカンドショットは、グリーン奥のOBラインが近いので、距離感に気をつけなければいけません。プロの試金石としての難度を持つ名門です。

名門のレベルに値する実績と難度を備えたコース「太平洋クラブ 益子 PGA コース」

栃木県芳賀郡益子町七井にある太平洋クラブ益子PGAコースは、リンクススタイルの設計をポリシーとしたコース設計家加藤俊輔氏によって設計された、1976年開場の高低差の少ない林間コースです。赤松やクヌギ、ナラなどでセパレートされたコースは、巧みな配置の池やバンカーなどによって高い戦略性を有するレイアウトとなっています。2004年には日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯が開催され、2018年にはPGAジュニアゴルフ選手権大会太平洋クラブカップが開催されるなど、チャンピオンコースとしての実績も備えています。会員制を採用してはいるものの、ビジターの受け入れに制限はなく、すべてのゴルファーの利用が可能です。名物ホールはパー3の14番。グリーン手前の石山と大きな池がプレッシャーとなりますが、落ち着いて右サイドもしくはグリーンセンターを狙っていくのが基本です。ただしグリーンは池側に向かって傾斜しているため、右サイドからのアプローチには注意しなければいけません。難度と実績が名門のレベルにある、開かれたチャンピオンコースです。

ジャンボブリッジがあることで有名な名門「プレステージカントリークラブ」

栃木県栃木市梓町にあるプレステージカントリークラブは、ベンツ&ポーレット社のJ・マイケル・ポーレット氏によって設計された、1988年開場の林間コースです。コースには全部で36のホールがあり、東コースと西コースでそれぞれ18ホールずつに分けられています。全体的にフラットな設計となっていますが、複雑なアンジュレーションが施されたフェアウェイは容易に攻略できるものではありません。ビジターの予約も可能であることから、誰にでもその難度を確かめることができます。名物ホールは西コースのパー5の18番。アイランドグリーンに架かる橋は、1991年の日本プロゴルフ選手権において尾崎将司選手がイーグルを決めて優勝したことから、通称「ジャンボブリッジ」と呼ばれています。名門然とした風格を持つ、洗練されたレイアウトのコースです。

光と影の魔術師が手掛けた名門コース「ホウライカントリー倶楽部」

栃木県那須塩原市千本松にあるホウライカントリー倶楽部は、「光と影の魔術師」の異名をとるロバート・ボン・ヘギー氏によって設計された、1990年開場の林間コースです。那須野が原の広大な土地にコースをレイアウトしているため、ホール同士が隣接しておらず、プライベートな空間が確保されています。2000年にはJGTO TPCイーヤマカップが開催され、2001~2002年の期間には日本ゴルフツアー選手権イーヤマカップが開催されており、伊澤利光選手と宮本勝昌選手、佐藤信人選手が優勝を飾っています。ビジターによる利用については制限がなく、誰にでも挑戦権が与えられています。名物ホールはパー5の10番。左ドッグと右ドッグのダブルドッグレッグでレイアウトされたこちらのホールは、右サイドを手堅く狙うか池越えの最短ルートを攻めるかの戦略的な判断を必要とします。ほかのコースとは違うトリッキーなレイアウトの名門です。

佇まいからも名門の雰囲気が感じられる「ロペ倶楽部」

栃木県塩谷郡塩谷町大字大久保にあるロペ倶楽部は、伝説的プロゴルファーであるジーン・サラゼン監修のもと、コース設計家でありアパレルブランドの社長でもある佐々木忠氏によって設計された、1990年開場の丘陵コースです。1997~1998年にはジーン・サラゼンジュンクラシックが開催され、2001年には日本女子プロゴルフ選手権大会コニカ杯が開催されるなど、チャンピオンコースとしての要件を備えます。会員制は採用しておらず、ビジターでも利用することが可能です。名物ホールはパー5の9番。フェアウェイ左側に大きく設けられた池にある中の島を攻めるか、それとも右から周るルートで手堅く刻むかの選択が迫られます。革新的なレイアウトに実績を備えた、ほかにはない名門コースです。

まとめ

ここまで栃木県にある名門コースを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?今回の記事で取り上げたゴルフコースのほとんどは、ビジターでも予約が可能なところです。「名門は会員制だからビジターは入れない」と考えていた方にとっては、意外な事実だったかと思います。もしも会員制であることをネックに名門コースでのプレーを諦めていたのであれば、記事内で紹介した情報を参考に早速予約をとってみてはいかがでしょうか?

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