三重県の名門ゴルフ場をご紹介!
三重県は、お伊勢参りの名で知られる伊勢神宮を擁する地として江戸時代から発展してきました。三重県内にあるゴルフ場は70を超え、その半数近くのコースレートは73.0以上と、難易度含めて国内でもトップクラスの地域です。伝統と歴史のあるコースや手頃な値段でラウンドできるゴルフ場まで、様々なコースが存在し、北勢から南勢は名古屋から近く、亀山市から三重県を横断するように名阪国道があるため、関西方面からのアクセスも良く、名古屋、関西の両面からゴルファーが訪れます。
観光地としても、冒頭にご紹介したお伊勢参りの伊勢神宮、F1レースなどで有名な鈴鹿サーキット、志摩スペイン村などもあり、ゴルフ以外の名所も多数存在しています。
この記事は、歴史のある名門コースからチャンピオンコースと呼ばれるコースまで、三重県にある名門のゴルフ場をご紹介いたします。

三重県にある名門ゴルフ場まとめ

郷土力に支えられている名門コース「四日市カンツリー倶楽部」

1959年(昭和34年)12月8日に開場した「四日市カンツリー倶楽部」は、四日市市の西北、三岐線・山城町の松林の多い天然のスロープ36万坪の地に造られました。上田治氏が設計を行いましたが、ゴルフ場の設立までには、近隣にある桑名カントリー倶楽部と強豪化してしまう懸念から一本化の話まで出るほど、着工まで紆余曲折したと談話が残っています。最終的に四日市カンツリー倶楽部は、大衆化路線で一致し、現在でも会員の50%ほどが地元四日市在住の方で郷土力に支えられているゴルフ場です。
日本オープンゴルフ選手権、中部オープンゴルフ選手権など、様々な大会が開催された名門コースで、コースレートは74.8を誇る難コースで競合プロが試合後「四日市は長い」と嘆かせた逸話が残っています。
大変スケールの大きい林間コースで、フラットでは有るものの大きなうねりがあり、フェアウェイは広くて長く、バックティーで7,305ヤード、レギュラーティーで6,930ヤードのヤーデージとなっています。
名物は、4番(445ヤード/パー4)の長距離ミドルホール。ティーショットは、右サイドにあるバンカーに注意。アゴの高いバンカーのため、入れてしまうとショートアイアンでも脱出は困難です。また、フェアウェイ両サイドにある大きなコブも厄介で、ここでボールが止まると複合した傾斜地からのショットとなるため、安定して打つことが難しくなります。セカンドショットの地点からフェアウェイが完全に二分されていることもあり、445ヤードの距離をどう攻略していくのか、攻め方を事前に考えて望む必要があります。余談ですが、1994年に開催された「日本オープン」では、最難関コースとなっています。
会員制となっており、ビジターでラウンドする場合は、会員の同伴が必要となっているため、会員権を持っていないと中々ラウンドできる機会はありませんが、ぜひ、一度はラウンドしてみたいゴルフ場です。

井上誠一氏設計の最高コースレート74.8が楽しめる「桑名カントリー倶楽部」

桑名カントリー倶楽部は、1960年(昭和35年)に三重県桑名市に開業しました。設計は、井上誠一氏が担当し、コースレートは74.8を誇ります。この74.8というコースレートは、井上誠一氏が設計したゴルフコースの中では1番の数値となっています。
日本シニアオープンゴルフ選手権や三重県男子アマチュアゴルフ選手権などが開催されるチャンピオンコースで、特に距離があり、バックティーで7,280ヤード、レギュラーティーでも6,784ヤードと距離が短いと感じるのは、6番パー4のみです。谷越え、川越え、フェアウェイのアップダウン、砲台グリーンと難しくなる要素が目白押しのコースで、深い松の林がコースをセパレートし、挑戦者を待ち受けています。
名物は、11番のロングホール。バックティー548ヤード(レギュラーティー505ヤード)のパー5は、フェアウェイを2本の川が横切っており、2オンを狙わない場合、2打目、3打目は2回の川越えとなっています。ティーショットでどのくらいの距離まで飛ばせるかにより攻略方法は変わりますが、手堅くフェアウェイをキープし、刻んでいくのが攻略のポイントです。基本的には会員制となっていますが、一部に限り予約サイトでもラウンド予約をすることができます。
名古屋市街から約40分、四日市市街から約30分、東名阪自動車道桑名インターから約6kmなので、アクセスもよく、総支配人のインタビュー記事では、2020年に60周年をむかえることもあり、クラブハウスの建て替えやレストランメニューの一新など、伝統と歴史を残しながら、常に変化を続けている名門ゴルフ場です。

通称「二百三高地」の12番名物ホールを攻略したい「三重カンツリークラブ」

1960年(昭和35年)開場の三重カンツリークラブは、御在所岳の麓に広がるフラットな地形を利用した丘陵コースです。どのホールもフェアウェイに幅をもたせた設計になっているため、初心者や女性、シニアも気軽に楽しめるレイアウトになっています。設計は、有馬カントリー倶楽部などを造った保田与天氏で、「自然を可能な限り生かした与天の設計コースには、人としての優しさが漂う」と言われています。60歳を過ぎてからゴルフコースの設計に関わったこともあり、設計したコースは全部で7コース。コース設計家としての知名度はそれ程高くはありませんが、日本で最も有名で数多くのコースを手掛けた井上誠一氏が「日本で唯一感心した設計家である」と評価するほどの設計家です。
名物ホールとなっている12番ホール(バックティー475ヤード[メイングリーン]、パー5)は、通称「二百三高地」は、残り100ヤードをきったくらいから、30ヤードの上りとなっており、目の錯覚に悩ませるグリーンとあわせて難攻不落のコースとなっています。
歴史ある名門コースですが、ビギナーでも気軽にラウンドすることができます。予約サイトで予約ができるため、プランを確認してみてください。

夏でも涼しく大阪との気温差が-5℃!標高460mにある「名張カントリークラブ」

三重県名張市にある「名張カントリークラブ」は、浅川吉男氏の設計で、1964年(昭和39年)に開場しました。伊賀盆地の南部、奈良県との県境にある名張市の標高460mの位置にあり、夏は過ごしやすく大阪との気温差が-5℃もあります。
丘陵地にあり、コースは美しい木々でセパレートされています。適度な起伏のある自然を生かしたコース設計で、谷越え、打ち下ろし、ドッグレッグにブラインドなど、地形を生かした巧みなレイアウトになっています。名物は、13番の池超えホール。バックティー405ヤード、レギュラーティー395ヤードのパー4で、ティーショットは池超えとなっており、ティーグラウンドから右に一番距離の近い所で170ヤード、左の距離が長い所は、220ヤードと、右方向に打つほど、グリーンから離れた位置になるため、ティーショットに望む際は、自分の飛距離と相談して攻略ルートを決めないと大たたきをしてしまいます。
歴史のある名門コースですが、ビジターにも開放しており、インターネットで予約ができるため、自身にあったプランでラウンドを予約できます。
コースメンテナンスやスタッフの接客など、一度訪れた人の評価が高く、リピーターが多いのも特徴のゴルフ場です。

設計者が開場記念コンペでホールインワンを達成!「伊勢カントリークラブ」

1965年(昭和40年)10月10日に開場した伊勢カントリークラブは、井上誠一氏設計による丘陵コースです。開場記念コンペでは、来賓として参加した井上誠一氏が17番ホールにてホールインワンを達成し、伊勢カントリークラブ第一号の達成者となりました。17番ティーグラウンド横の記念樹は、樹齢50年の大木となり、来場者を迎えてくれます。
コースの特徴としては、夫々変化にとんだ個々のホールの組み合わせによって成り立っており、打ち上げ、打ち下ろし、尾根通り、谷通り、森や池のホールなど、プレイヤーに一息つかせない造りとなっています。また緩やかな起伏となっているため、シニアや女性なども無理なくラウンドできます。
三重県オープンゴルフ選手権、三重県シニアオープンゴルフ、男子プロテスト第一次予選、LPGA女子セカンドQTなど、数々の大会も開催されている名門コースです。
名物ホールは、開場記念コンペで井上誠一氏がホールインワンをした17番ホールです。バックティー173ヤード、パー3の池超えショートホールは、ワンオンを狙える距離ですが、グリーンは深いバンカーに囲まれており、見た目ほどの優しさはなく、風向きに注意をしてショットしないとバンカーの餌食となるので、注意が必要です。
ビジターの受け入れも行っており、土日でも13,000円ほどでラウンドできるプランなどもあり、名門コースでもすが、気軽に楽しむことができるのはうれしいですね。

名古屋と四日市の中間に位あるということから命名された「名四カントリークラブ」

三重県四日市にある「名四カントリークラブ」は、名古屋から約40km、四日市市街から約8km、東名阪道・四日市東インターからすぐのゴルフ場です。名古屋と四日市の中間にあるということから「名四」と命名されたのがゴルフ場名の由来とされており、上田治氏の設計で1966年(昭和41年)に開場しました。
日本女子オープンゴルフ選手権、日本プロ東西対抗、三重県シニアオープンゴルフ、三重県オープンゴルフ選手権、三重県女子オープンゴルフ選手権など、数々の名勝負が行われた名門コースです。
コースは、ティーショットが打ち下ろしのホールが多く、レギュラーティーでラウンドする初心者や中級者にはゆったりとプレーでき、バックティーからラウンドする上級者は、両サイドの松林がフェアウェイを極端に狭めて見せるため、難易度が極端に変わる上田氏の設計思想が色濃く反映されています。
名物は、14番(バックティー515ヤード、レギュラーティー495ヤードのパー5)ホール。フェアウェイが広いため、ティーショットの距離は稼ぎやすくなっていますが、2打目からはゆるめの下りとグリーン手前130ヤードから名物のダブルウォーターハザードが待ち受けています。グリーンが松と林に囲まれているため、ウォーターハザード付近から距離感を間違わないショットが求められます。
予約サイトから予約ができるので、名門コースを思う存分楽しんできてください!

日本唯一の全米女子プロゴルフ協会(USLPGA)公式戦を開催している「近鉄賢島カンツリークラブ」

「近鉄賢島カンツリークラブ」は、伊勢志摩国立公園の美しい海と横山の緑に囲まれた場所にあり、名匠上田治氏がリアス式の海岸線を取り入れて設計したゴルフ場です。開場は1969年(昭和44年)です。1969年はアポロ11号が人類初の月面有人着陸を果たした年でもあります。
日本で唯一の全米女子プロゴルフ協会(US LPGA)公式戦「ミズノクラシック〜伊勢志摩〜」、「TOTOジャパンクラシック~伊勢志摩~」が開催されたトーナメントコースです。各ホールとも自然の起伏を生かしたコースですが、全体的にフラットで距離も長め、砲台グリーンをガードするアリソンバンカーの深さは優に身の丈を越す高さを誇り、賢島の穏やかな気候と潮風が誘う白眉のリゾートコースで、高精度のコースメンテナンスとサービスで、プロ選手、専門家含めて絶賛をしている名門コースです。
名物は、バックティー220ヤード、レギュラーティーで202ヤードあるパー3の17番ホール。ティーグラウンドから左に池とクリーク、ビーチバンカーが際立つ景観の美しいコースですが、距離が長くアンジュレーションのきいたグリーンが待ち受けます。ピンの位置で難易度は変わりますが、積極的に攻めていきたいコースです。2006年のミズノクラシックでは、宮里藍プロがウォーターショットにチャレンジしたコースで記憶に残っている人もいるのではないでしょうか。
平日は7,000円以下、土日でも12,000円前後のプランがあるので、自分にあったプランを探して予約したいですね。

JAPANゴルフツアー開幕戦・東建ホームメイトカップ開催コース「東建多度カントリークラブ・名古屋」

「東建多度カントリークラブ・名古屋」は、三重県桑名市にある1992年(平成4年)7月2日に開場したゴルフ場です。名古屋西インターチェンジから約30分ほどとアクセスしやすく、JGTO(日本ゴルフツアー機構)・LPGA(日本女子プロゴルフ協会)の認定を受けている世界基準のゴルフコースです。両団体から認定されているコースは極めて珍しく、真の名門コースと言えるでしょう。随所に配された美しい石張りの花壇、年間を通じて良好なコンディションが保たれた芝が、大庭園でプレーしているかのような気分にさせてくれます。
毎年熱戦が繰り広げられるJAPANゴルフツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」の会場となっており、2019年の第26回大会は、4月18日(木)〜21日(日)の4日間で行われます。本大会前の4月17日(水)には、プロアマ大会が行われますので、そちらもお見逃しなく。名物ホールは、何と言っても数々のドラマを生んできた18番ホールのパー4です。プロゴルファーでもパーセーブがやっとだと言われる戦略性の高いホールです。ティーショットの落下地点左側には、待ち構えるように4つのフェアウェイバンカーがあります。これをうまく避けられたとしても、セカンド地点にはビーチバンカーが…。1打1打戦略を立て直す必要に迫られること必至ですので、集中力を切らさず正確なショットを心がけましょう。
名門コースながら、365日営業しているパブリックコースですので、ぜひお気軽にチャレンジしてみてください。

トーナメント開催実績を有する戦略性高い名門コース「COCOPA RESORT CLUB 白山ヴィレッジゴルフコース」

三重県津市に位置するCOCOPA RESORT CLUB 白山ヴィレッジゴルフコースは、KING18ホール・QUEEN18ホールの計36ホールを有するゴルフ場です。LPGA認定コースなだけあって、どちらのコースもアベレージゴルファーには易しく、プロには厳しい戦略的なコースレイアウトとなっています。QUEENコースには、なんとホテル越えのショットが要求される名物18番ホールがありますので、ここでしか体験できない手に汗握るプレーが楽しめること間違いなしです。2015年には日本シニアオープンの開催実績があり、2019年には日本女子オープンゴルフ選手権の開催地となりました。ゴルフ場内には、5つのレストランと露天風呂付き大浴場を有していますので、宿泊での滞在もオススメです。

まとめ

今回は、三重県にある名門のゴルフ場、ゴルフコースをご紹介しました。三重県は、東海道五十三次に登場する有名な宿場町もあり、江戸時代から人々が集まってきていた土地柄で、今でも古民家群や宿場町、関所、お寺など、歴史的に価値の高い建物なども三重県内の至る所に残っています。また、その土地柄や気候も県内の場所によって異なっており、平野部分と沿岸部分では温暖な気候が多く、鈴鹿方面などは大雪に見舞われる場合があり、1年を通して温暖な地域と寒さが厳しい地域とに分かれています。ゴルフをする際は、季節ごと、地域ごとに違った味わいがあるのも三重県の特徴となっています。
中部圏と関西圏からのアクセスも良く、コースレートの高いコースも多いですが、ゴルファーの来訪が減ることはありません。これはゴルフに訪れた人々がコースの難しさとゴルフの楽しさに触れることができるからなのでしょう。多くのゴルファーを魅了する三重県の名門ゴルフ場にぜひ足を運んでみてください。

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