ゴルフをする際、ラフに打ち込んだり、バンカーに入れたりなどのトラブルはつきもので、何のトラブルなくプレーを終えることはトッププロにとってもかなり難しいことです。
同じクラブを選択し、同じスイングをしたと思っていても、天候や風、ティーの高さなど、微妙な違いで打球の方向は変わってきます。ラフに入れない、バンカーに入れない努力も必要ですが、実際にラフに入れてしまった、バンカーに入れてしまった際にどう対処するのか、どう打つのか、実際の状況を想定して練習することも、非常に重要です。
そこで、この記事ではバンカーショットについて取り上げたいと思います。

当然、バンカーに入って喜ぶ人はおらず、多くの人はバンカーを苦手としているのではないでしょうか。上手な人やトッププロの方は、悪いライからのアプローチをするくらいなら、バンカーの方が計算が立ちやすいと言ってる方もいるくらい、コツを掴み練習すれば、バンカー脱出は容易になるかもしれません。(もちろん入れるバンカーによって変わってはきますが)

今回は、バンカーを苦手にしている方、必見!バンカーショット時に注意する点や心構え、対処方法を解説していきます。

バンカーショットの正しい打ち方とコツ 一発でバンカーを脱出する方法とは?

実はバンカーショットは簡単⁈

ズバリ、バンカーショットは簡単です。もちろん、条件はありますが、脱出だけなら簡単と言ってもいいでしょう。
理由は、バンカーは基本的にボールを直接打つのではなく、(イメージとして)ダフらせて打つからです。

バンカーが苦手な人のバンカーショットを見ていると、一発で出そうと力んでいるためか、腕力だけで力いっぱい振ったり、ボールをすくい上げようとしている方や、力いっぱい打ち込んだり、直接ボールにしっかりクラブヘッドを入れようとしている方など、様々です。

最初に言った通り、バンカーショットは、(イメージとして)ダフらせて打つのですが、バンカーになると不思議とダフることができなくなるようです。

まずは、バンカーから「どのようにボールを出すのか」を理解した方がイメージがつきやすいと思いますので、バンカーからボールが出る仕組みから解説していきます。

こうしてボールはバンカーから出ていた!!

皆さん、つかぬことをお伺いしますが、毎晩お風呂で湯船につかりますか?

シャワーだけの方もいらっしゃると思いますが、今夜はバンカー上達のために、お風呂にお湯を張ってください!そして湯船に浸かりイメージしてください。綺麗にバンカーからボールを出たショットのイメージを.......これで大丈夫です!!というのは冗談で、実は、お風呂でバンカーからボールが出る仕組みがわかるんです!!

まずは、ピンポン球を湯船の上に浮かせてください。(イメージだけでもいいです)
そのピンポン球を、手の平で空手チョップをして、叩きます。ピンポン球は、どうなったでしょうか。

この際、湯船をバンカー、ピンポン球をゴルフボール、手の平をゴルフクラブに見立ててください。ピンポン球の真後ろをゴルフヘッドに見立てた手の平で思いっきり、叩いてみてください。どの角度で叩くとピンポン球は、湯船から浮き上がるでしょうか。

答えは、直接ピンポン球を叩くのではなく、真後ろ10㎝くらいの水面を叩くとピンポン球が水面から浮き上がります。この原理は、バンカーショットでも同じです。

水面にあるピンポン球を浮かせた時と同様に、バンカーからボールを出すには、ボールの真後ろの砂をクラブヘッドで叩けばボールは出ていきます。
ボールの真後ろにクラブヘッドを入れることで、砂がクラブヘッドの力により爆発してボールを押し上げてくれるという仕組みです。

バンカーショットは、クラブヘッドをボールに直接コンタクトしてボールを出しているのではなく、砂が爆発することによって、ボールを浮き上がらせ、バンカーからボールを出てしているのです。

バンカーショットの正しい打ち方とコツ 実際の手順をご紹介

バンカーショット スイングのコツ

次は、ボールの真後ろにクラブヘッドを入れるコツ(スイング)を解説していきます。

説明すると至ってシンプルなのですが、クラブを縦に上げたら、ターゲット方向に身体を回転しながら、ヘッドの重みを利用して、ボールの真後ろにヘッド落とします。

そうすると、砂が爆発してボールを押し出し、ボールはバンカーを出ていきます。

クラブヘッドを入れる場所ですが、ボールの真後ろに開いたクラブヘッド分の範囲内にヘッドを入れるようにすると上手くいくと思います。

腕をターゲット方向に振ったり、球を無理にすくい上げるような動作は一切いりません。この2つの動作(腕をターゲット方向に振る/球を無理にすくい上げる)がバンカー脱出を不可能にしてしまうので、注意しましょう。

バンカーショットのアドレス

続いて、バンカーショットのアドレスについて説明していきます。

バンカー内で、クラブフェイスをオープン(フェイスを上に向けます)にします。

球の高さをイメージして、オープンにする度合いを決めていきます。
フェイスをオープンにしたら、グリップをします。
ここで重要なのは、グリップしてから、クラブフェイスをオープンしてはいけません。

グリップしてからクラブフェイスをオープンしてしまうと、手首がねじれた状態でアドレスすることになり、上手く打てなくなってしまうからです。
必ず、クラブフェイスをオープンにしてからグリップしましょう。

次にアドレスです。
ターゲット方向にスクエアに構えます。その上で、ボールを中心にオープンに構えていきます。この際、左足を引くだけのオープンスタンスにして構えるのは良くありません。

必ず一度スクエアに構えてから、左を向くように構えると、左脇がしっかりと締まった状態となり、緩まずにインパクトすることができ、バンカー脱出の成功率が上がります。

次に左を向いたまま、膝を軽く曲げます。両足への体重配分は、左足に7、右足に3の割合の体重配分で構えます。(あくまでも目安となります。)

上体の軸は左に若干倒して構えます。(イメージは左足下がりからアプローチするような構え方です。)
そう構えることにより、ボール後方の砂にヘッドがダウンブローに入りやすくなります。

クラブはハンドファーストではなく、少しハンドレイト気味に構えるといいでしょう。

バンカーショット時の構え方で大切なのは、手順を守り基本通りにアドレスすることで、成功の確率をグッと揚げることができますので、しっかりと基本に立ち返ることを意識しましょう。

バンカーショットのバックスイング

バンカー内でのアドレスからバックスイングを始めていきます。

バックスイングは、アドレスで左体重にしたまま、バックスイングを行っていきます。バックスイングを行う時は、左腕とゴルフクラブでL字を作るようなイメージでクラブを上げていきます。

L字の角度があればあるほど、ボールの高さは高くなり、反対にL字の角度が少ない、U字に近い角度の緩やかなバックスイングの場合はボールの高さは低くなります。

コックが入ったバックスイングをすることで、インパクトではしっかりボールの後ろに、ヘッドが入り、バンカーの砂を爆発させることが可能になリますので、しっかり左の手首にコックを入れてインパクトしましょう。

・アゴが高いバンカーの場合
クラブと左手の腕の角度がL字になっているバックスイング

・アゴが低いバンカーの場合
クラブと左手の腕の角度がU字になっているバックスイング

・アゴが低くて、ピンが奥の場合
クラブと左手の腕の角度がU字になっているバックスイング

U字に近いバックスイングは低い球質になりやすいので、ピンが奥の場合などでランを使って寄せる場面でも有効です。

バンカーショット インパクトからフォロー

バックスイングから次の動作は、クラブの重みを利用してヘッドを下ろしてきます。

この時に腕やゴルフクラブだけで、クラブを下ろすのではなく、必ず体はアドレスで構えた向き、ターゲット方向より左方向(オープン)にしっかり体を回しながら、クラブを下ろすようにすると、フォローまで、しっかり振り切ることができます。

万一、体の回転を止めて、クラブを下ろしてしまうとインパクト付近で、腕が詰まってしまいボールが出ないこともありますので、しっかりフォローまで体を回転し続けましょう。

また、フォロースルーの大きさで距離感などを調整できるので、距離感の調整はフォロースルーの大きさで調整することをオススメします。

バンカーから遠いピンの場合は、フォロースルーを大きく取り、ピンが近い場合はフォロースルーは小さいフォロースルーをすることにより、距離感の調整は簡単になります。

バックスイングの大きさで、距離感の調整もできるのですが、バックスイングを大きく取ってしまった結果、飛び過ぎたり、バッグスイングが小さくなり過ぎて飛ばなかったり、距離の調整は難しくなってしまいます。ゴルフを始めたばかりの方や自信のない方は、フォロースルーの大きさで距離感を出していった方が簡単ですので、試してみてください。

まとめ

今回はバンカーからの脱出について、解説を行ってきましたが、いかがでしたでしょうか。

バンカーショットのコツがわかれば、ボールを出すだけなら決してバンカーショットは難しいショットではありませんし、不安になるようなショットでもありません。

アドレスの手順を守り、バックスイングして、ボールの真後ろにヘッドを入れて、体を回してフォロースルーまでしっかり取れば、ボールはバンカーから出ていると思います。

そして、実際のラウンド中に調整することは、かなり難しくなりますので、バンカー練習場のあるゴルフ場や練習場などで、しっかりと練習をして、自身の身体で覚えていくようにしましょう。

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