愛知カンツリー倶楽部

愛知県名古屋市の中心部にあり、東山コースの愛称をもつ中部地区屈指の名門です。会員制のためビジターのみでの申し込みは難しいようですが、県民開放デーとしてビジターがラウンドできる日も用意されています。愛知カンツリー倶楽部でプレーを検討されている方は、ぜひご一読ください。

愛知カンツリー倶楽部は1954年に中部地区としては戦後初のゴルフ場として開場しました。当時愛知県唯一のゴルフ場である名古屋ゴルフ倶楽部和合コースが米軍に接収され一般のゴルファーが思うようにプレーできないことから官民一体のプロジェクトがスタート。名匠井上誠一氏に設計を依頼し開場しました。以降、中部の名門ゴルフ場としてその歴史を刻み、さらに2005年にグリーンのベント化などを含めた改修をおこなっています。

設計の井上誠一氏が「日本中探してもおそらく得難い」というほどコースを作るのに適した用地に、井上氏らしく自然を残す形で作られたコースです。バックティーからは7,163ヤード、レギュラーティーは6,638ヤードで特別に長いコースではありませんが、バックティーのコースレートは75.1とさすがトーナメント開催コースという難易度。レギュラーティーでも72.4とオーバーパーのレーティングです。フロントティーからは6,152ヤードと距離が短いため、うまくはまれば良いスコアも期待できそうですが、この距離でもコースレートは70.1ありますので、一筋縄ではいかないのがおわかりいただけるかと思います。名物は14番。別名「アパッチ砦」と呼ばれるパー５です。左右2系統のフェアウェイルートがあり、ショートカット気味の右ルートの小高い丘が砦のようだと、いつしかこの愛称で呼ばれるようになったようです。

メンバーシップコースですので、ビジターだけで普段予約できるようなプランはありません。メンバーさん同伴のプレイで、平日20,000円、土日祝日23,000円という価格設定になっています。いっぽう県民デーや各種イベント、競技会の一般参加枠などが設けられており、それらを利用すればプレーするチャンスはありますので、ホームページの方をチェックしてみましょう。

愛知カンツリー倶楽部は中部地区のチャンピオンコースとして、過去に日本オープンを3回、日本アマ3回などプロ、アマとも最高峰の戦いの舞台として選ばれています。一方で、親子、夫婦、兄弟などのペア出場が条件のファミリー大会や、ゴルフ未経験の方にゴルフ場を歩きゴルフに触れてもらうことを目的としたハイキングゴルフ、子供向けの写生大会を開催するなど、ゴルフの裾野拡大のためのイベントにも力を入れています。

ある程度プレーできるようなったら一度日本オープンが開催されたコースを回ってみたいものですね。初心者の方には少々敷居が高いゴルフ場ではありますが、中級レベルであれば挑戦意欲を掻き立てられるのではないかと思います。特に愛知県民の方であれば県民デーなどでプレーしやすいので、ぜひ一度挑戦なさってはいかがでしょうか。