古賀ゴルフ・クラブ

九州の要・福岡県には、戦前戦後を通じて数多くのゴルフ場が開場されました。今回はその中から、古賀ゴルフ・クラブ倶楽部をご紹介しましょう

九州自動車道・古賀インターチェンジより車で約10分。JR鹿児島線・ししぶ駅よりクラブバスで約10分。玄界灘に面する広大な地に、同クラブが開場したのは1948年（昭和23年）。
しかし、同コースには前身と呼ばれるコースが現在の小郡市にありました・・・その名を「大保ゴルフ場」。1926年（大正15年）、九州で二番目に開場した同コースは、後に1940年（昭和15年）に日本プロゴルフ選手権開催の栄誉に浴しました。しかし戦争激化の中、1944年（昭和19年）陸軍用地として接収・・・開場から僅か18年で閉場する憂き目にあいました。
しかし戦後、福岡で本格的ゴルフ場復活を目指す多くに人々の筆舌に尽くし難い努力と、西鉄の所有地だった現在の地を斡旋された事により、当時芝はグリーンだけという「サンドコース」として誕生。後に名匠・上田治の手が加えられ、1957年（昭和32年）、本格的な18ホール芝コースに生まれ変わりました。そのわずか4年後1961年（昭和36年）に日本プロゴルフ選手権開催の栄誉に浴するなど、これまで三度の日本オープンゴルフ選手権・開催場として選ばれました。

「筑前松原」の名で知られる玄界灘を望むシーサードコース。松林でセパレートされた各ホールは、高低差が少ない分シーサイド特有の海風に悩まされる事が多い様です。2グリーン制で、最も長いメイングリーンの場合6,065ヤード(レギュラーティー)&レート71.5となかなか厳しいモノ。2008年（平成20年）の第73回日本プロ選手権の時、優勝した片山晋呉プロの通算スコアが1アンダーだった事が、同コースの厳しさを物語っています。

2015年（平成27年）3月に竣工した新クラブハウスは、規模設備共に九州最大と謳われる程の凄さです。
エコ時代を背景に、クラブハウス内で使用する電力&水を太陽光や雨水から供給する最新の設備を備え、全国から関係者の見学が後を絶たないとか。レストランメニューの味も格別だそうです。

同コースは全組キャディー付きプレーのみとなります。なお平日土日祝関わらず、プレーには会員同伴が必要で、それ以外のビジタープレーには、3組12名以上での申し込みで紹介状が必要。2サム&3サムは原則禁止（ホームページ上では料金提示も極力避けて欲しいとの事）で、ビジタープレーの組で止むを得ず3サムで申し込みされる組には、会員が一名同伴プレーされますので、事前の了承が必要です。
料金は通常月（3～6月、9～12月）と季節月（1～2月、7～8月）に分かれます。
コース内は徒歩移動。キャディフィー&諸税込みで、ビジター・オンリーの場合、通常期平日24,600円、土日祝日30,700円。季節月は、季節月平日20,500円、土日祝日25,600円です。なおホームページ上で掲示の「優待料金」「同伴料金」は条件が複雑ですので、詳細はクラブへ直接お問い合わせ下さい。

偉大な先人の歴史を引き継ぐ超名門コース。片山晋呉プロも苦しんだ難コースで、感動深い一日を。あっ、特製プリンのご予約もお忘れなく。