甘楽カントリークラブ

甘楽カントリークラブは利用者目線で整えられた良質な環境が魅力のゴルフ場です。顧客視点で整備された価格・コース・設備の裏には、運営方針の大きな転換も起因しています。

甘楽カントリークラブは1975年に開場し、約40年もの歴史を誇るゴルフ場です。1984年に日本女子オープン選手権も開催され、群馬の経済人が集う名門として名を馳せていました。そんな名門ですが、2006年に経営に行き詰まり破綻を経験しています。大手アコーディアが運営母体となり、従来の運営スタイルからの脱却を図ります。立ち木を撤去し難易度を調整し、価格設定も大幅に見直されました。利用者の感じるハードルがグンと下がり、現在もパブリックコースとして多くのゴルファーから親しまれています。

甘楽カントリークラブの高い集客力の源は、圧倒的な低価格です。時期により多少の変動はありますが、平日5,000円前後、土日祝日10,000円前後なっています。東京近郊で同水準のコースをラウンドしようと思うと、こちらの倍値程度の覚悟は必要でしょう。また、ほとんどのプランで2サム、3サムの割増料金を取らないので、少人数でも気軽に予約できます。4人組だと進行が不安なビギナーの方でも、焦らずに落ち着いてプレーできます。都内からは1時間半程度の移動時間を要しますが、この低価格で本格コースを楽しめるとあれば、十分にその価値はあるといえます。

起伏が少なく広々としたフェアウェイは、OBや1ペナも少なく、スライス・フックの癖のあるゴルファーでも安心して豪快なショットを楽しむことができます。コース距離もレギュラーティーから約6,200ヤードと攻めやすい距離設定となっています。一方で、控えめながらも池やバンカーが要所に配置され、適度な戦略性を備えています。ただ易しいだけでなく、ラウンド後に確かな経験値も残るバランスの取れた18ホールとなっています。榛名・赤城・妙義の上毛三山の眺望やコースをセパレートする赤松など、ゴルフ場ならではの美しい景観を楽しめるのも魅力のひとつです。

安定したスコアのために不可欠な練習環境も充実しています。全長180ヤードの開放感のあるドライビングレンジでは、当日の調子を見極め、微調整をしてからラウンドに臨むことができます。練習グリーンは3面用意されているので、納得いくまでパットの距離感を合わせられます。アプローチ・バンカーの練習場も完備されており、小技の確認もバッチリです。天候にもよりますが、乗用カートは基本的にフェアウェイへの乗り入れが認められているので、ラウンド中の移動も快適です。

甘楽カントリークラブは経営破綻という大ピンチを乗り越え、多くのゴルファーから愛されるパブリックコースへと成長してきました。一度足を運ぶと、ゴルフ場のコストパフォーマンスについての認識が変わるかもしれません。