ゴルフを始めたばかりの方にとって、「スコア」というのは少し難解に感じるものかもしれません。しかし、実際にはそれほど難しいことはなく、少し予習をすればすぐに理解できるようになります。本記事では、ゴルフ初心者の方向けにスコアの仕組みやスコアカードの見方、書き方をご紹介していきます。ぜひお役立てください。
ゴルフスコアの仕組みと数え方
ゴルフコースのホール構成と規定打数
ゴルフは前後半で9ホールずつプレーし、全18ホールで打った打数の合計がスコアとなります。(ただし、ホール構成の違い等により、例外あり)。
各ホールには規定打数(パー)が決まっており、以下のように呼ばれます。
・規定打数が3打→パー3、ショートホール
・規定打数が4打→パー4、ミドルホール
・規定打数が5打→パー5、ロングホール
ホール構成はゴルフ場によって異なりますが、ショートホールが4ホール、ミドルホールが10ホール、ロングホールが4ホールの18ホール・パー72が一般的です。
規定打数(パー)と聞いてもピンとこない方もらっしゃるかもしれませんので、次はゴルフスコアの呼び方について紹介していきます。
ゴルフスコアの呼び方
アルバトロス(-3)
アルバトロスとは、規定打数より3打少ない打数でホールアウトすることです。パー5の第2打がカップイン、もしくはパー4でホールインワンすると達成となります。2018年1月にはダスティン・ジョンソン選手が公式戦で430ヤードのパー4のティーショットをピンの15cm手前に付けるスーパーショットを披露しました。あわやホールインワンという場面でしたが、そう簡単にはいきません。相当な飛距離とコントロールの両方が要求され、さらには運の要素も強いので、プロの試合でも滅多にお目にかかることができません。
イーグル(-2)
イーグルとは、規定打数より2打少ない打数でホールアウトすることです。比較的よく出るのはパー5の2オン1パット(2打目でグリーンに乗せ、3打目でカップイン)、プロの試合では珍しくありません。その他にもパー4の2打目がカップイン、パー3のホールインワンも該当します。プロにとっては珍しくないとはいえ、アベレージゴルファーにとってはイーグルを出すのは至難の業です。達成した場合、向こう10年は自慢のネタにして良いでしょう。
バーディー(-1)
バーディーとは、規定打数より1打少ない打数でホールアウトすることです。プロの試合では当たり前のように飛び出しますが、我々アベレージゴルファーは滅多に出せるものではありません。バーディーを達成した時には、軽くドヤ顔をかましても嫌がられることはないでしょう。
パー(±0)
パーとは、規定打数と同じ打数でホールアウトすることです。パーでホールアウトできる比率が増えてくると、アベレージゴルファーの壁と言われる100切り、90切りが見えてきます。また、規定打数より2打前にグリーンオンすることをパーオンといい、ゴルフ中継でも出場選手のパーオン率がよく比較されています。
ボギー(+1)
ボギーとは、規定打数より1打多い打数でホールアウトすることです。全ホールをボギーで回るとスコアは90となりますので、安定してボギーを出せるプレイヤーはアベレージゴルファーの中ではかなり上手なほうといえます。プロの選手はボギーを出すと悔しがりますが、アベレージゴルファーはボギーでホールアウトすると上出来だと思っておいて良いでしょう。
ダブルボギー(+2)
ダブルボギーとは、規定打数より2打多い打数でホールアウトすることです。(省略して「ダボ」とも呼ばれます。)ちなみに一般的なコースを全てダブルボギーで回るとスコアは108になります。後述しますが、ゴルフ初心者の方はまずは110台を目指すのがオススメです。ゴルフを始めたばかりの方は各ホールをダブルボギーでホールアウトするのを目標にすると良いでしょう。
トリプルボギー(+3)
トリプルボギーとは、規定打数より3打多い打数でホールアウトすることです。省略して「トリ」とも呼ばれ、お茶目な感じで「トリっちゃったよ〜」なんて言う方もいらっしゃいます。トリプルボギーが目立ってくると、不本意なスコアになりがちです。トリってしまわないように注意しましょう。
その他の呼び方
パー5のホールインワン(-4)はコンドルと呼ばれます。パー5は平均して500ヤード以上の距離があり、男子のトッププロの飛距離でも300ヤードほどとなっています。どんなに激しい打ち下ろしであっても、パー5のホールインワンは不可能に近いといえます。また、+4はクワドラブルボギーという呼び方がありますが、そう呼ぶ人はほぼいません。「+4〜」は、打数や「+4…」と言った形で表現するのが一般的です。
ゴルフスコアの数え方
スコアを数える際は、ティーショットからカップインまでの間、実際に打った回数とペナルティー(罰打)を合計したものが1ホールのスコアとなります。初心者のうちは「今の素振りだよね?」といった感じで大目に見てもらえることもありますが、基本的には空振りも打数としてカウントしなければなりません。例えば1打目がOB、打ち直したティーショットでフェアウェキープ、一度の空振りを挟んでグリーンオン、2パットでホールアウトした場合、打った回数6打(空振り1回を含む)、OBによるペナルティー1打でそのホールのスコアは7打ということになります。
スコアカードの見方と記入方法
スコアカードの見方
スコアカードはゴルフ場によってレイアウトに多少の差はありますが、表記されている基本的な項目は同じです。「ホールナンバー」「ホールハンディキャップ」「ヤーデージ」の意味と見方を覚えておくと良いでしょう。
ホールナンバーと規定打数
ホールナンバーとは文字通り、各ホールに割り振られた番号です。通常はOUTコースが1〜9番ホール、INコースが10〜18番ホールとなります。規定打数(パー)はホールナンバーの近くに表記してあることがほとんどです。
ラウンドをする際、大抵はOUTコース1番ホールからスタートしますが、時にはINコースからスタートすることもあります。INコースのスコアを間違えてOUTコースの記入欄に書いてしまい、途中で「あ、やっちまった!」となるのは“ゴルフあるある”のひとつですので、お気をつけください。
ホールハンディキャップ
ホールハンディキャップ(HDCP)とは、ざっくり言うとホールの難度のことです。こちらもホールナンバーの近くに表記されていることがほとんどです。厳密には少し違うのですが、ホールハンディキャップの数字が小さいほど難しいホールであるとイメージしていただいて問題ありません。難度の感じ方には個人差がありますが、ホールハンディキャップで高難度とされているホールには心してかかった方が良いでしょう。
ヤーデージ
ゴルフコースには複数のティーグラウンドが用意されているのが一般的で、距離が長い順にバックティー、レギュラーティー、フロントティー、レディースティーと呼ばれます。各ホールの全長をヤーデージといい、こちらもスコアカードに表記されています。
・バックティー…青のティーマーカーが使われることが多く、主に上級者やプロゴルファーが使用するティーグラウンドとなっています。トーナメントが開催されるようなコースではバックティーよりさらに距離のあるフルバックティー(チャンピオンティー)が用意されていることもあります。
・レギュラーティー…白や緑のティーマーカーが使われることが多く、主に男性のアベレージゴルファーが使用します。
・フロントティー…ゴールドのティーマーカーが使われることが多く、主にシニア男性ゴルファーが使用します。
・レディースティー…赤やピングのティーマーカーが使われることが多く、女性ゴルファーが使用します。
※ゴルフ場によって、名称やティーの色が違うことがありますので、スコアカードやゴルフ場で必ず確認しましょう。
スコアカードの記入方法
スコアカードは通常ロビーでチェックインした時に、ロッカーキー、スコアカードホルダーと一緒に渡されます。チェックイン時にもらえなかった場合は、マスター室に置いてありますので、プレー前にもらっておくようにしましょう。
ラウンド中は各ホールが終わる度に、自分と同伴者のスコアを一緒に記録していきます。スコアの記入欄には、大きな枠と小さな枠があり、自分のスコアを記入する際は大きな枠にそのホールのスコアを、小さな枠にパット数を書いておくのもオススメです。
最近は、ゴルフのスコアを記録するスマートフォン向けのアプリもありますので、併せて活用してみてください。
初心者ゴルファーの平均スコア
公益社団法人日本パブリックゴルフ協会のデータに「初心者ゴルファーに聞いたスコア平均」というものがあります。これによると、初心者ゴルファーの平均スコア130台が約半数、120台が30%、90台以下のプレイヤーはわずか3%とのことです。ゴルフを始めたばかりの方は、まずは110台、そして100切りを目指していくのがオススメです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ゴルフスコアの仕組みはご理解いただけたましたか?「う〜ん…」と腑に落ちない部分があったとしても、何度かラウンドするうちにすぐ覚えてしまいますので、初めはスコアを気にせず、目一杯ラウンドを楽しんでみてください。
合わせて読みたい・ゴルフのコラム記事
サンクチュアリゴルフ(新宿店)の体験レッスン!
ゴルフを始めるために、まずはゴルフレッスンに通いたいという方はたくさんいると思います。僕もそのうちの一人です。ですが、いざスクールを探すとなるとスクールの数が多すぎてどこに通ったらいいのかわからなくなる方もいるのではないでしょうか?
本記事ではゴルフ初心者の方向けにエリアや分類、戦略上のポイントなど、ゴルフコースに関する基礎知識をまとめています。ぜひ、ラウンド前の予習にご活用ください。
皆さまはゴルフの起源や歴史についてご存知でしょうか?
なんとなく“英国発祥の紳士のスポーツ”というイメージをお持ちかもしれません。しかし実際にはゴルフの起源は、「諸説あれども定説なし」です。本記事では、ゴルフ発祥の有力説やゴルフの歴史をご紹介していきます。
皆さまは日本にどうやってゴルフが伝来し、発展していったかご存知でしょうか?ゴルフが好きでも、意外と知らない方が多いかもしれません。成り立ちを知ると、より一層ゴルフへの愛着が深まるかと思いますので、ぜひ楽しんでご覧ください。
ゴルフには沢山のルールやマナーが存在しており、初心者ゴルファーやこれからゴルフを始めようとする方にとって大きなハードルになるのではないでしょうか。今回は、ゴルフ初心者が最低限覚えておけば良い基本的なゴルフマナーをまとめました。これでコースデビューも安心してできます!
ゴルフを始めたばかりの初心者のみなさん、スイングのテクニックが上達しない焦りや、もっと上手になりたいという悩みも多いのではないでしょうか?そこで今回は、アプローチスイングに役立つ、オススメな練習器具や練習方法などを紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。