一日のスタートとなるティーイングエリア(旧ティーグラウンド)。同伴者や他組のプレイヤーのマナー違反を見ると、大変嫌な気持ちになります。
しかし、マナー良くしなければと思っていながらも、「どんなマナーがあるのかわからない」、「自分が認識しているマナーは正しいのか不安」という方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方のために、本記事ではティーイングエリア(旧ティーグラウンド)での基本的なゴルフマナーをまとめています。まだラウンド経験がないゴルフ初心者の方にはマナーを知る機会、ラウンド経験がある方でも自分がマナーを守れているか確認する良い機会になるかと思います。
ティーイングエリア(旧ティーグラウンド)での正しいマナーについて、本記事が少しでも皆さまのお役に立つことを願いつつ、ラウンド時に気持ちの良いスタートをきっていただきたいと思います。
ゴルフ場のティーイングエリア(旧ティーグラウンド)におけるルール&マナー
スタート時間を守りましょう
①スタート時間とは?
まず重要となるマナーは時間を守ることです。
「そんなの当たり前!」と思われるかもしれませんが、悪気なくマナーに反しまうこともございます。というのも、「スタート時間」をカートに集合する時刻と勘違いしている方が意外と多いからです。
「スタート時間」とはティーイングエリア(旧ティーグラウンド)でティーショットを打つ時刻であって、カートに集合する時刻ではありません。
②10分〜15分前にはティーイングエリア(旧ティーグラウンド)に到着しておく
スタート時間の10分〜15分前にはティーグラウンドに到着しておきましょう。
ゴルフ場は、多少のゆとりを持たせてスタート時間のスケジュールを組みます。
前の組のプレーがスムーズであれば、スタート時間が前倒しになることも珍しくありません。早め、早めの行動を心がけましょう。
③前の組への配慮も忘れずに
ティーイングエリア(旧ティーグラウンド)に到着した後は前の組のプレイヤーに対する配慮も必要です。
・カートを近づけすぎない
・大声で話をしたり、目につく位置に立たったりしない
など、十分に注意してください。
同伴者のショット時は「動かない」「音を立てない」
同伴者や他の組のプレイヤーがショットするときには、「邪魔にならない」ようにしなければなりません。
① 立ち位置に気をつける
できる限り打者の視界に入らないように気をつけましょう。
ボールの行方を見るために、飛球方向の真後ろに立つ人をよく見かけます。
ボールの行方を見てあげようという気持ちは素晴らしいのですが、真後ろに立たれると打つ人の視界に入ってしまいます。
対面側や打者の背中側に立つようにしましょう。
②音を立てない、動かない
打者がアドレスに入ったら(ボールを打つために構えたら)
・動かない
・音を立てない
歩き回ったり、素振りをしたりするのはNGです。話をやめるのはもちろん、クラブの出し入れ、ゴルフバッグのチャックの音などにもお気をつけください。
③ ボールの行方は全員で追う
同伴者が打ったボールの行方を同伴者で追うのもゴルフのマナーです。
2打目以降のプレーをスムーズにするためにも、全員でボールの行方を追いましょう。
そして、良いショットは「ナイスショット!」と賞賛し、ボールが隣のホールに飛んでしまったときは、そこでプレーしている人に危険を知らせるために、大きな声で「フォアー(ファー)」と叫んでください。
自分のショットは速やかに
お次は自分がショットするときのマナーについてご説明します。
① スタートホールではショットの前に挨拶をする
前半、後半それぞれのスタートホールでは、これからラウンドを共にする同伴者へ挨拶をするのが通例となっています。
ティーアップした後に帽子を脱ぎ
前半:「今日一日、よろしくお願いします。」
後半:「後半もよろしくお願いします。」
といった挨拶をします。
このような挨拶をするのは、前後半のファーストホールのみとなっています。
セカンドホール以降は挨拶をせずに、アドレスに入りましょう。
② プレーファーストを心がける
ショットには時間をかけすぎないように心がけましょう。
そのために最も気をつけるべきは、「素振り」です。
ゴルフ初心者の方は「ちゃんと当たるかな」、「まっすぐ飛ぶかな」、「練習通りできるかな」などの不安が先行して、何度も何度も素振りをする方が多くいらっしゃいます。
何度も確認したい気持ちはわかりますが、素振りは多くても2回を目安にしましょう。
また、どの位置を狙って打つのか、ティーショットはどの位置から打つのかなどは、自身の番になるまでにある程度、想定しておきましょう。こうすることで、スムーズに入れ替わりながら進行することができます。
自分のティーショットはたいへん緊張するものですが、覚悟を決めて望みましょう。
時には慎重に、時には大胆に、ゴルフを楽しんでください!
移動はスピーディーに
全員のティーショトが終わったら、時間が巻いている、押しているに関わらず、速やかにセカンドショット地点に移動しましょう。
① カートに乗るのが先
長い距離を打つティーショット後は、次のプレーまでの間が空きがちです。
それを防ぐには「さっさとカートに乗ること」、これに尽きます。
ティーショットで使用したクラブをバッグにしまうのは、セカンド地点に着いてからでも遅くはありません。むしろその方が効率的です。
こういった細かい時間の節約もスピーディーにプレーするためには重要なのです。
② チョロが出てしまった時は…?
しかし初心者の方は、ティーショットが終わった時点でカートに乗れないということも考えられます。
そうです。「チョロ(少〜ししかボールが飛ばない)」をやっちゃったときですね。
そんな時は使いそうなクラブを3本ほど手に取り、カートには乗らず、ボールまで走って移動しましょう。
急いでいる素振りがあれば、後続のプレイヤーもストレスを感じることなく、微笑ましい光景として見守ってくれるでしょう。
パー3のティーイングエリア(旧ティーグラウンド)では後続の組に先に打たせることも
パー3ではプレー進行の効率化を図るため、自分の組のプレーを中断して、後続の組に先にティーショットを打たせることもあります。
自分の組がグリーンに乗せたあと、後ろの組が先にティーショットを打っていれば、自組のパッティングの間に後ろの組がグリーンに移動できます。
先に打たせる際には、全員のボールをマークして、グリーン上にボールが残っていない状態にします。
飛んできたボールに当たってケガをすることがないよう、グリーンからは距離をとり、安全な場所まで離れてください。ゴルフ場にもよりますが、ネットなどボールよけとなる場所が確保されている場合もあるので、確認しましょう。
後続の組に先に打たせるのはどんな時?
しかし、後続の組に先に打たせる進行パターンを適用すべきケースはそれほど多くありません。たいていの場合は順番通りプレーしたほうが効率的です。
適用すべきケースは、パー3の先のホールが込み合っている場合や、グリーン周辺に厳しいハザードがある、200ヤード以上の距離がある、谷越えなどの理由でワンオンが難しく、2打目以降の時間を要する難関ショートホールに限ります。
どちらの立場になっても挨拶は忘れずに
先に打たせる場合、先に打つ場合、どちらの側になっても挨拶を交わすことをお忘れなく。
後続の組に先に打たせるときは「お先にどうぞ」、打たせてもらうときは「ありがとうございます」など、相手に届く声の大きさとジェスチャーで伝わる挨拶を心がけましょう。
まとめ
ティーイングエリア(旧ティーグラウンド)でのマナーは確認できましたか?
「なんだよ!ややこしいな。」と面倒に感じた方、「細かい決まりごとがたくさんあったけど大丈夫かな」と不安に感じた方もいらっしゃるかもしれません。
ゴルフ場でのマナーは種類が多く、全て覚えるには一苦労です。
しかし、大切なのは知識よりも気持ち。時間がかかりそうな場合(ミスショットなど)は、焦らずにプレーファーストを意識すること、そして速やかな行動をしましょう。
車を運転している時、歩行者がゆ〜っくりと横断歩道を渡っているのを見ると、「少しは急いでくれよ」と思ったことはありませんか?
逆に、小走りで渡っているのを見たときには「ゆっくり渡って頂いて大丈夫ですよ」と言いたくなりますよね。それと同じで、ラウンド中の些細な素振りで、同伴者や後続のプレイヤーの心象は大きく変わります。
ただ、マナーに不安ばかり感じて萎縮してしまうと、せっかくのゴルフも楽しくなくなってしまいます。肩肘を張らずにゴルフを楽しむことも忘れないでくださいね。
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