自分がちょっと不利な勝負をする際に、「ハンデくださいよ〜」とお願いしたことがある人も多いのではないでしょうか?そもそもハンデというのは、実力差のある勝負を公平にするためのもので、ゴルフにおいてもよく用いられます。本記事ではゴルフにおける2種類のハンデ(公式ハンデ、プライベートハンデ)についてご説明していきます。

ゴルフのハンデについて

ゴルフにおけるハンデ(ハンディキャップ)とは、ゴルファーの技量を比較するための目安です。資格に級や段があるように、ゴルフではハンデがその役割を果たします。ハンデがあると競技やコンペに参加するゴルファー全員に勝つチャンスが与えられることになり、技量の異なるゴルファーが一緒に競技を楽しめるというメリットがあります。将棋では飛車や角を抜いた状態で対局をスタートさせるといった方法があるように、ゴルフでは競技終了後に実際のスコアからハンデを差し引くという形で公平化が測られます。この時、実際のスコア(総打数)を「グロス」、ハンデを差し引いたスコアを「ネット」と呼びます。ゴルフにおけるハンデは、公式ハンデとプライベートハンデの2つに分類されていますので、それぞれの特徴についてご説明していきます。

公式ハンデ

公式ハンデとは、JGA(日本ゴルフ協会)によって認定されるハンディキャップのことを指します。過去5ラウンドのスコアを参考にして計算されるので、技量に見合った数値になりやすく、公平性が高いことが特徴です。コンペなどで用いられるプライベートハンデよりも運の要素が格段に小さくなり、実力が反映されやすくなります。
公式ハンデが10未満のプレイヤーは「シングル」、5未満になると「片手シングル」、ハンデゼロの人は「スクラッチ」と呼ばれ、ゴルフ上級者であることの証明となります。それ以上の人はプラスハンデとなり、ここまでくるとプロレベルの腕前であるといえます。ちなみに、ツアーに出場するようなプロ選手のハンデは+4〜+6ぐらいだと言われています。

公式ハンデの取得方法
公式ハンデを取得するには、JGAの認可を受けたゴルフ倶楽部の会員もしくはJGAの個人会員になり、マーカーの署名が入った正式なスコアカードを5枚提出します(WEBでも提出可能)。提出するスコアカードはJGA公認のコースでプレーしたものでなければなりません。JGAによる査定が完了すると、JGAハンディキャップ証明書が発行され、公式ハンデを取得したこととなります。

プライベートハンデ ペリア方式、新ペリア方式(ダブルペリア)

プライベートハンデとは、社内コンペなどで用いられる非公式なハンデのことを指します。公式ハンデとは全くの別物となっており、あくまでプライベートなラウンドで適用されるものとなっていますので、略式ハンデとも呼ばれます。プライベートハンデを適用すれば、公式ハンデを持っていないプレイヤー同士でもハンデ戦を行えるようになり、技量の異なるゴルファー同士でも対等に競い合うことができます。
仮に、参加するプレイヤーの技量に大きなバラつきがあるコンペで純粋にスコアが良い人を優勝とすると、優勝候補は一部の上級者に限定されてしまいます。自分より明らかに上手なプレイヤーがいるとわかっている人は「どうせ優勝は無理だ」とプレーへの意欲を損なってしまうかもしれません。ハンデを設けることで皆に優勝のチャンスが与えられるので、コンペがおもしろくなります。
ただ、コンペのハンデを自己申告や幹事のサジ加減で決めてしまうと、どうしても不公平感が出てきます。事前にハンデを調整するのはかなり難しい作業となっていますので、プライベートなコンペではペリア方式や新ペリア方式といった方法を用いて競技終了後にハンデを算出するのが一般的です。

ペリア方式
ペリア方式では、前半、後半にそれぞれ3つの隠しホール(※コンペ参加者には知らされていない)が用意されています。(ショート、ミドル、ロングが1ホールずつとなることが多いです。)
隠しホールの合計スコアに3を掛けてから72を引いた数値の0.8倍がハンデとなります。
(隠しホールの合計スコア×3-72)×0.8=ハンデ
ハンデが算出できたら、18ホールの合計スコアからハンデを差し引き、ネットスコアを算出します。
18ホールの合計スコア-ハンデ=ネット
コンペの順位はこのネットスコアによって決まります。

新ペリア方式(ダブルペリアとも呼ばれます)
ペリア方式にはハンデ算出の対象となるホールが少なく、運の要素が強くなりすぎるという問題点があります。それを改善するために新たに考案されたハンデ算出方法が「新ペリア方式」で、現在は、ほとんどのコンペで運の要素、実力の要素のバランスが取れた新ペリア方式が採用されています。
新たな算出方法といっても計算はそれほど難しくありません。単純に隠しホールの数が増えただけで、前後半にそれぞれ6つの隠しホールが用意されています。(もちろん、何番が隠しホールかは参加者に知らされていません。)
ハンデを算出する際は、隠しホールの合計スコアに1.5を掛けてから72を引いた数値の0.8倍がハンデとなります。
(隠しホールの合計スコア×1.5-72)×0.8=ハンデ
ハンデがわかればあとはペリア方式と同様に、18ホールの合計スコアからハンデを差し引き、ネットスコアを算出します。(18ホールの合計スコア-ハンデ=ネット)

まとめ

ゴルフのハンデについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
ゴルフには公式ハンデとプライベートハンデの2種類があり、どちらも技量の異なるゴルファーが一緒になって競技を楽しむためのものとなっていますが、性質は少し異なります。公平性が高く競技志向の公式ハンデ、運の要素が強く盛り上がり重視のプライベートハンデといったイメージを持っていただくとわかりやすいかと思います。ハンデの仕組みを知ることで、また違ったゴルフの楽しさも見えてくるかもしれません。本記事が少しでもそのきっかけとなれば幸いです。

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