最近本来の県名を、ご当地の名物にちなんで「〇〇〇県」と愛称をつけることが増えています。香川県は「うどん県」滋賀県は「びわこ県」などなど…。
ならば、千葉県は「ゴルフ県」と改名すべきでしょう(笑)。北海道・兵庫県に続きゴルフ場設置数全国3位の千葉県は、猛者の皆さまのパラダイスでしょう。

今回は、その千葉県のゴルフ場から、レギュラーティーでコースレーティング※1が70以上&スロープレーティング※2129以上の難易度の高いゴルフ場を厳選してご案内します。

猛者の称号を極めたいゴルファーの皆さん、ぜひ挑戦をお待ちしています。

※1:コースレーティング
ハンディ0のゴルファーにとって、当該コースがどれほどの難易度を持っているか示す数値。日本では、JGA(日本ゴルフ協会)が持つ算定方法に基づいて判定される。平均的な難易度は65で、70を超えると難コース。

※2:スロープレーティング
コースレーティングがスクラッチプレイヤーを基準にしているのに対し、ビギナーから上級者までを対象に、プレー結果を平均値化し、初心者に不利にならないよう傾斜化して数値化したもの。アメリカで2000年代初期からスタートし、日本でも2014年(平成26年)より「USGAコースレーティング」の名で採用され始めた。平均値は113で、125以上は超難関コースと言われる。

千葉県で難しいゴルフ場特集/コースレート・スロープレートの高い上級者向けコース

世界の名コース100選にノミネートされる程の日本を代表するスーパーコース「カレドニアンゴルフクラブ」

1990年(平成2年)開場の当コースは、全18ホール。レギュラーティーから全長6,573ヤード、パー72、コースレーティング71.6、スロープレーティング130 です。
アクセスは、千葉東金道路・横芝光インターチェンジより車で約5分、JR成田線・空港第2ビル駅より無料クラブバスで約30分です。

アメリカの名コース設計家マイケル・J・ポーレット氏の代表作です。イギリスのリンクス風を思わせる池と渚バンカーのコントラストが印象的。しかし18ホール全てがオリジナリティに富んだ戦略的コースで、ゴルフダイジェスト社の「世界の名コース100選」にノミネートされるほど。「対角線上に配置されたハザードを攻めながら行く」のがポイントと言われています。
毎日プレーしても飽きが来ないと言われる同コースの評価は、過去メジャーツアー11度の開催で証明されています。

名匠ピート・ダイ氏設計・「木更津」の語源となった「きみさらす」をコース名に冠した「きみさらずゴルフリンクス」

1992年(平成4年)開場の当コースは、全18ホール。レギュラーティーから全長6,496ヤード、パー72、コースレーティング71.6、スロープレーティング134です。
アクセスは、圏央道・木更津東インターチェンジより車で約15分、館山道・姉崎袖ケ浦インターチェンジより車で約20分、JR内房線・木更津駅よりタクシーで約30分です。

オリックス・ゴルフ・マネジメント傘下のコース。名匠ピート・ダイ氏の傑作の一つと言われています。距離は短いが、イン&アウト共にショートホールはワンオン必至の鬼設定。中でも17番(136ヤード&パー3)は、グリーンが効き過ぎるほどの池に向かっての傾斜&池の中で島状に設置されている鬼ホールです。さて、あなたは見事に着地できるでしょうか?
ウナギの名産地・千葉らしく、レストランでは鰻重とひつまぶしが有名です。

井上誠一氏の一番弟子が作り上げたメジャーツアーコース「袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース」

1965年(昭和35年)開場の当コースは、全18ホール。最難関は袖ヶ浦OUT/INのNewグリーン。レギュラーティーから全長6,663ヤード、パー72、コースレーティング72.2、スロープレーティング132です。
アクセスは、千葉東金道路・大宮インターチェンジより車で約5分、JR総武線・鎌取駅より無料クラブバスで約5分です。
※早朝は本数が少ないため、東京方面から来訪の場合は、京葉線・蘇我駅からタクシー(約20分)を利用した方が無難です。

名匠・井上誠一氏の弟子である和泉一介いずみいっかい
氏設計によるコースです。全国に26コースしかない彼の名作の一つ。丘陵スタイルでありながら、房総の豊かな山林を見事に取り入れたハザードの厳しい難コース。狙うべきコースが決まっており、外せば大ゴトになります。グリーンも微妙なアンジュレーションが刻まれ、パッティングもかなり神経質なものとなるでしょう。
過去何度もメジャーツアーの開場に選ばれたことが、頷けるコースです。

千葉・東葛エリアで数少ない名門コース「千葉カントリークラブ 川間コース」

1957年(昭和32年)開場の当コースは、全27ホール。最難関は東コース×南コース。レギュラーティーから全長6,218ヤード、パー72、コースレーティング71.2、スロープレーティング129です。
アクセスは、常磐道・柏インターチェンジより車で約30分、東武アーバンパークライン・川間駅東口よりクラブバスで約10分(無料・毎日運航)です。

名匠・富澤誠造氏の手による林間コース。中距離のミドルホールが続き、結構ダメージを食らうラウンドとなるでしょう。東コースは池絡みが多く、南コースはドッグレッグや窪地が絡み、正確なボールコントロールが要求されます。
厳しいラウンドの中のお楽しみ…昼食は、関西洋食界の老舗・アラスカが経営。美味しい昼食で、ラウンドを乗り切りましょう。

6,500ヤード近いお化けコース「長太郎カントリークラブ」

1979年(昭和54年)開場の当コースは、全18ホール。最難関はOUT/INのベントグリーン。レギュラーティーから全長6,476ヤード、パー72、コースレーティング70.1、スロープレーティング129です。
アクセスは、東関東道・大栄インターチェンジより車で約10分、JR成田線・成田駅東口より無料クラブバスで約30分(※土日祝日のみの運行・要事前予約)です。

設計者の名は各予約サイトにあるが、実際の監修は、創業者でかつて千葉の不動産王と呼ばれた滝口長太郎氏。現在はPGM傘下のコースです。
500ヤード越えのお化けホールが、多数控えていることで有名。レギュラーティーでも6,500ヤード近いコースだけあり、体力との勝負にもなります。中でもIN2番(542ヤード&パー5)は、90度ドッグレッグで有名。グリーンがブラインドとなっているので、ティショットの落し所には注意したいものです。

井上誠一氏の晩年期の名作「鶴舞カントリー倶楽部」

1971年(昭和46年)開場の当コースは、全32ホール。最難関は東OUT/INのNEWグリーン。レギュラーティーから全長6,355ヤード、パー72、コースレーティング70.5、スロープレーティング129です。
アクセスは、圏央道・市原鶴舞インターチェンジより車で約5分、館山道・市原インターチェンジより車で約30分、JR内房線・五井駅より無料クラブバスで約40分、横浜駅東口&東京浜松町バスターミナル発の直通高速バスの運行有です。

名門・東急リゾートの運営。井上誠一氏設計で、現存する38コースの内の31番目として開場しました。元地形を利用し池や谷などを利用したコースは、決して一筋縄で行かないラウンドとなるでしょう。ボールコントロールの正確さが問われるコースと言われ、距離の短さの割にはタフな戦いが強いられます。

名アマ・中部銀次郎氏がこよなく愛した名コース「富里ゴルフ倶楽部」

1989年(平成元年)に開場の当コースは、全18ホール。レギュラーティーから全長6,562ヤード、パー72、コースレーティング71.3、スロープレーティング129です。
アクセスは、東関東道・成田インターチェンジより車で約20分、JR成田線・空港第2ビル駅より無料送迎バスで約20分です。

前述カレドニアンゴルフクラブの姉妹コース。設計者は同じマイケル・J・ポーレット氏。日本のトップアマとして有名な故中部銀次郎氏が、晩年こよなく愛したことで有名なコースです。カレドニアンゴルフクラブ同様にウォーターハザードが多く、細かに刻まれたアンジュレーションや「オーガスタ並み」との高速グリーンが、タフで面白いラウンドを演出してくれるでしょう。
ただ残念なことに、成田空港C滑走路延長のため、4年後の2023に閉鎖が決まっています。名コースが楽しめるのも、あと少しです。

ピート・ダイ氏設計コースの中で最強(怖)の鬼コースと評判「成田ヒルズカントリークラブ」

1991年(平成3年)開場の当コースは、全18ホール。レギュラーティーから全長6,205ヤード、パー72、コースレーティング70.4、スロープレーティング129です。
アクセスは、東関東道・成田インターチェンジより車で約30分、JR成田線・安喰駅よりタクシーで約10分、本数が少ないため、お急ぎの方はJR・京成成田駅よりタクシー(約30分)の利用が無難です。

前述のきみさらずゴルフリンクスに続き、名匠ピート・ダイ氏設計の名コース。元は「ザ・ゴルフクラブ・グレンモア」だったが、2004年(平成16年)改修の後に森ビル傘下となり、現コース名となりました。
ビート・ダイ氏円熟期の傑作なだけに、とてつもないホールの数々。中でも、OUT9番(444ヤード&パー5)は、ティーショットの落し所がないと言われる程巨大なウォーターハザード。飛距離だけは攻められない「魔のコース」です。

日本ゴルフ界の聖人・故安田幸吉の遺作とも言われる名コース「平川カントリークラブ」

1988年(昭和63年)開場の当コースは、全18ホール。最難関はOUT/INのAグリーン。レギュラーティーから全長6,583ヤード、パー72、コースレーティング72.8、スロープレーティング133です。
アクセスは、千葉東金道路・中野インターチェンジより約5分、JR総武線・誉田駅よりタクシーで約5分、※早朝は本数が少ないため、JR総武線・千葉駅&JR京葉線・蘇我駅よりタクシー(約30分)の利用が無難です。

都内からわずか60分で到着可能な本格的難コース。日本ゴルフ界聖人の一人・故安田幸吉氏の晩年の名作です。林間コースですが、フェアウェイが長いことで有名。ミドルアイアンの使い方が、コース攻略のカギを握ると言われています。ショートコースと言えど、9番(193ヤード&パー3)は池越え+三方ガードバンカーと悶絶モード。ラウンドが決まったら、しっかり練習して行きましょう。

和泉一介が手掛けたウォーターハザードコース「真名カントリークラブ 真名コース)

1976年(昭和51年)開場の当コースは、全27ホール。最難関はこぶし×つつじのコーライグリーン。レギュラーティーから全長6,335ヤード、パー72、コースレーティング70、スロープレーティング130です。
アクセスは、圏央道・茂原北インターチェンジより車で約10分、JR外房線・茂原駅よりタクシーで約25分、JR総武線・誉田駅南口より無料送迎バスで約30分です。
大手不動産開発・リソル傘下のコース。井上誠一氏の一番弟子・和泉一介氏の手による3コース27ホールです。後に世界ゴルフ界の聖人ゲーリー・プレーヤープロの薫陶を受けた18ホールも開場。計45ホールのゴルフパークとなりました。
注目は、和泉氏が設計した真名コースの内、こぶしコースとつつじコースの18ホール。フェアウェイ上のアンジュレーションが複雑で、第二打以降が勝負のコースと言えます。加えてつつじコースはウォーターハザードが厳しく、少しでもナメて掛れば、間違いなくあなたのボールは池ポチャの悲劇に見舞われるでしょう。

日本では数少ないUSGAツアーアドバイザーが手掛けたコース「ムーンレイクゴルフクラブ市原コース」

2000年(平成12年)年開場の当コースは、全18ホール。レギュラーティーから全長6,617ヤード、パー72、コースレーティング71.3、スロープレーティング129です。
アクセスは、館山道・市原インターチェンジより車で約10分、JR内房線・五井駅よりタクシーで約5分です。

元々は、東京ドームグループが開発したコース。USPGAのツアーアドバイザーを務めるクリス・グレー氏が、日本で初めて手掛けたコースです。その後、幾多の変遷を経て、現在PGM傘下のコースとなりました。
全般的になだらかな丘陵コースですが、猛者の皆さまが気になる第二打のポイントに池やバンカーが配され、アイアンコントロールが思うに任せない場面が度々とか。さて…この展開をどう乗り切るか。
LED照明が全ホールに設置されているため、ナイターゴルフも楽しめます。

旧セントレジャース傘下のコース「ムーンレイクスゴルフクラブ鶴舞コース」

1985年(昭和60年)開場の当コースは、全18ホール。最難関はOUT/INのベントグリーン。レギュラーティーから全長6,750ヤード、パー72、コースレーティング71.6、スロープレーティング130です。
アクセスは、圏央道・市原鶴舞インターチェンジより車で約5分、JR内房線・五井駅よりタクシーで約40分です。

旧東京ドーム系のセントレジャース傘下コース。千葉にある3コース中の一つで、広々としたフェアウェイが特徴なコースです。同コースが千葉の猛者達にとって「聖地」と呼ばれる所以…それは首都圏最長(最恐)クラスと呼ばれる5番ホールがあるからです。レギュラーティでな、何と610ヤード!これを5打で沈めろと言うのか…猛者でなくとも、全てのゴルファーの身の毛がよだつコースです。

水の魔術師・小林光昭設計の最高傑作「米原ゴルフ倶楽部」

1988年(昭和63年)開場の当コースは、全18ホール。レギュラーティーから全長6,501ヤード、パー72、コースレーティング71.4、スロープレーティング131です。
アクセスは、圏央道・市原鶴舞インターチェンジより、車で約10分、JR外房線・茂原駅よりタクシーで約30分、市原鶴舞バスターミナルより無料送迎バスで約20分(要予約)です。

水の魔術師・小林光昭氏が設計したコースの中で最高傑作と言われる同コース。いつも通り普段通りのウォーターハザードが目立つのは、小林氏独特のお決まりのパターン。が、しかし…8番ホールへたどり着いた時、殆どのゴルファー達は「あぁっ!」と驚くに違いありません。
ティーグラウンドから続く細い歩道の両サイドに、果てしなく広がるウォーターハザード。そして、島を一つ挟み、先に半島の様な突き出した奥に広がるグリーン。これはもう、ハリウッド映画の傑作「十戒」で、預言者モーセが祈りで海を割り、多くのユダヤ人と共に渡って行った名シーンを思わせます。
この光景を拝むだけでも、同コースへ来場した意味あり。8番ホールは、モーセ…いや小林光昭氏の祈り…によって生み出された最高の水のコース。そう「モーセの十戒コース」と名付けても良いのではないでしょうか?

まとめ

いかがでしたでしょうか。スロープレーティング査定を導入できていないコースもまだ多く、今後査定が進むにつれて、予想もしないコースが「難コース」として紹介される日も遠くないのではないでしょう。

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