知名度の高い競技大会の開催実績は、「名門ゴルフ場」を定義する大きな要素のひとつです。一流プレーヤーが熱戦を繰り広げたフィールドでのプレーは心が躍りますよね。熊本県にはトーナメント開催実績が豊富な名門コースがひしめいており、手応えのあるコースでラウンドしたいと感じるゴルファーには持ってこいのコースばかりとなっています。ビジターでも気軽にプレー機会を得ることができるゴルフ場も多いので、ぜひ好みのコースを見つけて、挑戦してみください。

熊本にある名門ゴルフ場

熊本県で最も長い歴史を持つ名門コース「くまもと阿蘇カントリークラブ 湯の谷コース」

くまもと阿蘇カントリークラブ湯の谷コースは1952年(昭和27年)9月23日、阿蘇郡に開場し、熊本県では最古、九州地方でも3番目長い歴史を持つ名門ゴルフ場です。メンバーを優先する昔ながらの方針で運営されており、大手予約サイトからビジターが予約できるプランは公開されていません。重機を使用せず手造りにこだわって建設されたコースは、自然の地形がそのまま活かされ、ダイナミックな起伏を有します。元々は黒石原の草原に保田与天氏が設計した9ホール構成のコースとしてオープンしたのがルーツで、その後に巨匠・井上誠一氏が監修し、18ホールへ増設されたという経緯があります。自慢のコースは適度なアップダウンが戦略性を高める山岳タイプとなっており、自然の地形による変化を楽しむことができます。名物はOUTコースの3番。通称「馬の背」と呼ばれるマウンドがフェアウェイの中央にあるロングホールとなっています。起伏を考慮した性格なショットが求められるスリリングな名物ホールです。

九州屈指の難度を誇る名門コース「くまもと中央カントリークラブ」

菊池市にある、くまもと中央カントリークラブは日本を代表する名匠・上田治氏が設計を手がけ、1963年(昭和38年)9月2日に開場した名門ゴルフ場です。コースが広がる菊池野の丘陵地は、東の阿蘇、西の金峰山と眺望にも恵まれており、開放感のあるラウンドを楽しむことができます。名匠が造り上げた18ホールは、チャンピオンティーからのコースレーティング74.8と熊本県内で最高の数値となっており、九州でも屈指の難関コースとなっています。名物の5番ホールは特に難度が高く、巧みに配置されたクロスバンカー、ガードバンカーがプレーヤーの行く手を阻むハンディキャップ1のロングホールでとなっています。豊かな戦略性を持つ手強いコースは、競技会場としても人気で、ミズノオープンレディスや九州オープンゴルフ選手権など多くの大会が開催されています。2007年の日本シニアオープンでは、青木功氏がエージシュートを達成し、逆転優勝に輝いたことでも有名です。くまもと中央カントリークラブでは厳しい会員制は敷かれておらず、ビジターでも大手予約サイト等から気軽に予約できます。プレー料金は時期により変動しますが、平日8,000円前後、土日祝日11,000円前後となっています。

名設計士の集大成となった名門コース「あつまる阿蘇赤水ゴルフ倶楽部(旧阿蘇ゴルフ倶楽部)」

あつまる阿蘇赤水ゴルフ倶楽部(旧阿蘇ゴルフ倶楽部)は日本のゴルフ場設計界の第一人者である赤星四郎氏が晩年に設計し、彼の遺作で最高傑作と言われる名門コースです。1966年(昭和41年)7月1日、阿蘇市に開場し、半世紀以上の歴史と伝統を誇ります。阿蘇カルデラの穏やかな土地に杵島、中岳、外輪の3コース27ホールが雄大にレイアウトされています。大型の樹木に囲まれた林間調の杵島コース、広々としたフェアウェイで豪快なプレーを楽しめる中岳コース、スロープを活かした美しい景観が魅力の外輪コースと、それぞれに異なる趣を持ちます。戦略性豊かなコースでは1970年代〜1990年代にかけて、「阿蘇ナショナルパークオープン」や「ブリヂストン阿蘇オープン」など多くの競技大会も開催されています。あつまる阿蘇赤木ゴルフ場はビジターでも予約ができるパブリックな名門コースとなっています。大手予約サイトなどからのネット予約も受け付けており、プレー料金は時期により変動しますが、平日7,000円前後、土日祝日10,000円前後となっています。

誰もが親しみやすいパブリックな名門コース「球磨カントリー倶楽部」

1973年(昭和48年)4月1日に開場した球磨カントリー倶楽部は、「九州の小京都」と呼ばれる球磨郡に位置するゴルフ場です。開場以来、1976年の日本プロゴルフ選手権など数々の競技大会が開催されてきた名門コースとなっています。ビギナーからベテランまで楽しめる変化に富んだ薩摩、日向、肥後の3コース27ホールは鈴木正一氏、海老原寿人氏によって設計されました。中でも特徴的な名物ホールは肥後の5番、薩摩の7番です。前者はグリーンの際まで池が迫りプレッシャーのかかるショートホール、後者は川越えに180ヤードのキャリーを要するロングホールとなっています。どちらも難度が高く、それぞれのコースの鬼門としてプレーヤーの前に立ちはだかります。球磨カントリー倶楽部は大手予約サイトでも多彩なプランが公開されており、プレー料金も平日8,000円前後、土日祝日10,000円前後と親しみやすい価格帯となっています。基本的にフェアウェイへのカート乗り入れが認められているので、女性やシニアゴルファーからも人気です。

スリリングで変化に富んだ18ホールが魅力の名門「高遊原カントリークラブ」

上益城郡にある高遊原カントリークラブは名匠・間野貞吉氏が設計し、1974年(昭和49年)8月8日に開場した伝統のある名門ゴルフ場です。1993年からは3年連続で再春館レディースが開催され、競技開催実績も豊富なチャンピオンコースとなっています。OUTコースは豊富な樹木と適度な起伏がある林間丘陵コースとなっています。名物の1番ホールは、熊本市街を一望できる打ち下ろしのパー4。絶好のロケーションを持つスタートホールとなっています。INコースはアップダウンが少なく全体的にフラットですが、コース幅はコンパクトです。スコアをまとめるためには正確なショットが必須となります。名物ホールは16番、細く、長く、まっすぐなミドルホールです。フェアウェイは狭く、左右はOB、ティーショットではメンタルが試されます。距離が長いので、無理せず寄せワンを狙っていくクレバーな攻め方も選択肢に入れた方が良いでしょう。高遊原カントリークラブはビジターの予約も受け付けている名門コースです。大手予約サイトにも複数のプランが公開されており、プレー料金は平日9,000円前後、土日祝日14,000円前後となっています。

県内トップクラスのトーナメントコース「熊本空港カントリークラブ」

1974年(昭和49年)10月10日、菊池郡に開場した熊本空港カントリークラブは熊本県内トップクラスのトーナメント開催実績を持つ名門コースです。2013年から現在まで続いているKKT杯バンテリンレディスオープンをはじめとして、2010~2011年の西陣レディスクラシック、1996~2003年の再春館レディースなど数々の有名トーナメントの舞台となっています。名匠・富澤誠造氏が設計したコースは一流プレーヤーの熱戦の舞台となるだけあり、攻略は一筋縄ではいきません。一番の特徴は、巧みに配置されたクロスバンカー。捕まってしまうとセカンドショットの難度が上がり、思うようにスコアをまとめることができません。正確なドライバーショットが求められます。名物ホールはINコース15番です。グリーン手前に池が配置されたロングホールとなっています。2オンを狙わずに、堅実に3打目勝負をしていくという選択肢も持っておいたほうが良いでしょう。熊本空港カントリークラブではメンバー優先の運営スタイルを取る名門コースですが、ビジターの予約も数を限定して受け付けています。大手予約サイトでも予約プランが公開されていますので、ぜひ確認してみてください。

2つの名物ホールが印象的な名門コース「玉名カントリークラブ」

1976年(昭和51年)10月3日、玉名市に開場した玉名カントリークラブは日本プロゴルフ選手権などPGA競技開催実績が豊富な名門ゴルフ場です。自然に恵まれ、穏やかな起伏を持つ丘陵地に広がる18ホールは照山岩男氏によって設計されました。全体的にフラットでフェアウェイの幅も広いので、第1打はプレッシャーを感じずに気持ちよく飛ばすことができます。一方で、ガードバンカーの数が多くセカンドショット以降は繊細な攻めが必要となります。こちらのゴルフ場には印象的な2つの名物ホールがあります。1つ目は池田勇太選手が監修した14番。池田池が配置されたミドルホールとなっています。2つ目は16番。フェアウェイ中央の木立から右にドッグレッグしていくINコースを代表するトリッキーなミドルホールです。攻略のためには、ドライバーショットの距離と正確性が必須となります。玉名カントリークラブはビジターでもネットなどから予約ができるパブリックな名門コースです。ネット予約にも対応しており、大手予約サイトにも多くのプランが公開されています。

アーノルド・パーマー氏が設計した戦略的な36ホール「阿蘇リゾートグランヴィリオホテルゴルフ場」

阿蘇リゾートグランヴィリオホテルゴルフ場はメジャー通算7勝、マスターズを4度制したスタープレーヤー、アーノルド・パーマー氏が設計した名門ゴルフ場です。1990年(平成2年)開場と、名門コースの中では新しい方なのですが、1995年の三菱ギャラントーナメントなど、競技開催実績も豊富です。東、西の2コース36ホール構成となっており、どちらも多彩な変化を楽しめる戦略的なレイアウトとなっています。東コースの特徴はうねりの強いフェアウェイと複雑な起伏を持つグリーンです。ライに応じたショットとパッティング時のラインの読みが重要となります。名物ホールは18番、左ドッグレッグのロングホール。グリーン手前の谷を考慮した攻めが必要です。西コースは池が絡むホールが多く、メンタルを試される場面が多いスリリングな構成となっています。名物ホールは5番のショートホールです。左サイドはグリーンまで池が伸びており、グリーン手前に配置されたケヤキとビーチバンカーも美しく、印象的です。こちらのゴルフ場は大手予約サイトでも多彩なプランが公開されています。ビジターでもプレー機会が得られる名門コースですので、ぜひチェックしてみて下さい。

まとめ

熊本県の名門ゴルフ場は輝かしいトーナメント開催実績を誇り、手応えのあるコースを持つ名門コースばかりです。井上誠一氏、赤星四郎氏という日本を代表する名匠や海外のスタープレイヤーであるアーノルド・パーマー氏などのビッグネームが手がけたコースもあり、多くのファンに愛されて続けています。ご紹介してきたゴルフ場の中でも特にオススメなのが、熊本空港カントリークラブです。現在もKKT杯バンテリンレディスオープンという一流トーナメントが開催され続けており、熊本県を代表するトーナメントコースとなっています。熊本空港に隣接しているので、各交通機関からのアクセスも良好です。ビジター向けの予約枠は多くありませんが、大手予約サイトからのネット予約もできますので、ぜひ足を運んでみて下さい。

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