西日本最大の都市として、関西の経済・文化を築いてきた大阪。関西では一番の都会ということもあり、狭くて短いゴルフ場が多いイメージがあるのではないでしょうか。もしそうならばそれは大きな間違いです。広大でフラットなゴルフ場からアップダウンのある地形を活かしたゴルフ場まで多岐に渡ります。
今回はその大阪にある約30ヶ所のゴルフ場から、名門と呼ぶにふさわしいゴルフ場を5ヶ所ご紹介します。
茨木カンツリー倶楽部のみ会員の同伴や紹介が必要ですが、それ以外の4箇所はインターネットからの予約が可能となっていて、ビジターでも気軽に楽しむことができます。ぜひチェックしてみてください!

大阪府にある名門といわれるゴルフ場

大阪最古のゴルフ場「茨木カンツリー倶楽部」

大阪府茨木市中穂積にある茨木カンツリー倶楽部の歴史は1922年、広岡久右衛門と加賀正太郎の出会いから始まります。大阪初のゴルフコース、かつ関西で初の18ホールのコース開場を目指し、スコットランド出身のプロゴルファー、ダビッド・フード氏の設計により1925年に開場しました(現在の東コース)。その後、1961年に井上誠一設計の西コースが開場。過去にはパナソニックオープンゴルフチャンピオンシップやアジアパシフィック選手権ダイヤモンドカップが開催され、セン世昌選手やR・ガンジー選手、川村昌弘選手、谷原秀人選手らが優勝をしています。会員制を採用しており、ビジターが利用するには平日はメンバーの同伴または紹介を受ける必要があり、土日祝日に利用する場合はメンバーの同伴が必要となります。名物ホールはパー4の1番ホール。フェアウェイに傾斜のついた打ち下ろしとなっていて、ティーショットの落下地点によっては非常に難しくなります。また2打目からは見えませんが、グリーン右手前にある池に注意が必要です。大阪の名門と言えば、必ず名が挙がる超名門のゴルフ場です。

自然のスケールを感じられる関西唯一のシーサイドコース「大阪ゴルフクラブ」

1937年に大阪府和泉南郡岬町深日に開場した大阪ゴルフクラブは、関西では「淡輪(たんのわ)」の愛称で知られています。東の川奈、西の淡輪と比較される、関西で唯一のシーサイドコースです。淡輪では大阪湾を望むことができます。設計者は2大巨匠の一角、上田治氏の手によって行われています。C・H・アリソン氏の手によって設計された川奈に対し、アリソンの影響を色濃く受けた上田氏による設計ということで、より対比されることになります。18ホールの随所に散りばめられたブラインドホールは、戦略性を高め、国内でも難しいコースとして注目を浴びました。メンバーシップコースとなっていますが、平日土日祝日を問わず、少数枠限定でビジターにも開放されていて、インターネットでもラウンド予約をすることができます。名物ホールは14番のショートホール。145ヤードのパー3と距離は短いものの右手側は海、断崖の上にあるグリーンへの谷越え、と自然のスケールの大きさを感じられます。ありのままの自然の地形を利用して設計された18ホールは景観美と戦略性を兼ね備え、名門と呼ぶにふさわしい風格が漂っています。

鈴木愛が優勝を飾った2018年Tポイントレディスゴルフトーナメント開催コース「茨木国際ゴルフ倶楽部」

大阪府茨木市大字宿久庄にある茨木国際ゴルフ倶楽部は、1960年に佐藤儀一氏によって西・東コースが設計。1963年には上田治氏によって北コースが設計された、適度なアップダウンのある丘陵コースです。1967年には日本プロ東西対抗、1975年には美津濃LPGAジャパンゴルフクラシックとABC日米対抗が開催されました。2018年にもTポイントレディス ゴルフトーナメントが開催され、鈴木愛選手が優勝を飾りました。会員制になっているものの、現在はPGMがゴルフ場を経営しており、平日・土日祝日問わず広くビジターの受け入れをしています。名物ホールは135ヤードパー3の7番ホール。距離は短いものの池がフェアウェイを狭めており、グリーンの左右にガードバンカーがあるため、正確なショットが求められます。歴史、そしてツアー開催実績と、名門コースの一つと言うにふさわしいゴルフ場です。

池と白浜のビーチバンカーに囲まれたグリーンとその奥に佇む古城を彷彿とさせるクラブハウスはまさに絵画「阪奈カントリークラブ」

大阪府大東市大字龍間にある阪奈カントリークラブは、1974年に名匠、加藤俊輔氏による設計で都市型チャンピオンコースとして開場されました。過去には大阪女子オープンや日韓女子プロゴルフ対抗戦が開催され、韓熙圓選手や安井純子選手、米山みどり選手が優勝しています。会員制ではありますが、ビジターの利用も可能であり、名門コースを気軽に楽しむことができます。レギュラーティーで5,805ヤードと短いものの、全体的に狭めに設計されたフェアウェイと適度なアップダウンが戦略性を高めています。また、プレーの後に地下1,500mから湧き出る天然温泉で疲れを癒すことができるのもこのゴルフ場の楽しみの一つです。名物ホールは339ヤード、パー3の18番ホール。古城を彷彿とさせる風格のあるクラブハウスとその手前に広がる池と白砂のビーチバンカーに囲まれたグリーンは、多くの女子プロトーナメントのフィナーレを飾ってきました。ゴルフ場全体に溢れる風格は誰もが名門と認めるコースの一つです。

オーガスタナショナルゴルフクラブと同じ芝を利用した高速グリーン「泉ヶ丘カントリークラブ」

大阪府堺市南区豊田にある泉ヶ丘カントリークラブは、1975年に宮澤長平氏によって設計された葛城、岩湧、金剛の3コースからなる27ホールのゴルフ場です。全ホールがそれぞれ異なった個性を持っていることからゴルファーを飽きさせることなく楽しむことができます。葛城コースは谷越えが多く、かつ距離が長めのホールが多いため、メンタル面のプレッシャーが強いコース。岩湧コースは、全体的にフラットに設計されており、ティーグラウンドからグリーンまでが見通せる直線的なホールが多いです。金剛コースは、距離が短めですが、ドッグレッグが多いため、ティーショットの落とし所によってはスコアメイクがし辛い戦略的なコースです。過去には関西オープンゴルフ選手権も開催され、武藤俊憲選手が優勝を飾りました。メンバーシップコースではありますが、ビジターも平日に限定してラウンド予約をすることができます。最大の特徴は、マスターズトーナメントが開催されるオーガスタナショナルGCと同品種の芝を利用した高速グリーンです。海外のメジャートーナメント開催コースでも実施されている特殊な整備技法を利用し、常時9フィート以上のスピードを維持しています。秋のクラブ選手権開催時期には、トーナメントと同様の12フィートにセッティングされているので、ぜひその時期に名門のグリーンに挑戦してみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか、今回は大阪府にある名門ゴルフ場を5つご紹介しました。
今回紹介したゴルフ場は大阪府にあるゴルフ場の中でも、過去にツアーやトーナメントの開催実績や歴史、戦略性の高さ、コースメンテナンスやスタッフの接客の評判が良いといった条件が揃った素晴らしいゴルフ場ばかりです。
茨木カンツリー倶楽部のみ会員の紹介や同伴が必要となりますが、それ以外の4ヶ所はビジターにも開放されているので、ぜひ一度腕試しにラウンドしてみてはいかがでしょうか。

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