DUNLOPが誇るXXIO(ゼクシオ)ブランド。XXIO(ゼクシオ)というだけで、認知度は高く、国内でも強い支持を得ています。今回は、XXIO(ゼクシオ)シリーズの中からXXIO X(ゼクシオ テン)アイアンを試打してきました。
XXIO(ゼクシオ)シリーズは、2000年代に入りブランドが作られて発売されましたが、9代目まで17年連続でシリーズ国内売上1位を獲得しています。
2017年12月9日に発売された10代目のアイアンも、本記事を執筆しているタイミング(2019年11月)で、発売から2年近くになろうとしていますが、未だ人気が根強いクラブとなっています。(ちなみにXと書いて「テン」と読みます。iPhoneと同じですね)

このアイアンの特徴はなんと言っても、打点がブレないことです。これは多少ポイントがずれていてもしっかりと芯を食って捕まってくれるという、恐ろしく打ちやすくショットが安定します。打感の柔らかさも独特で、軟鉄鍛造とも違う独特の柔らかさを持っています。まさにXXIO(ゼクシオ)ブランド!

すでに中古品も出回ってはいますが、ゴルフハック編集部で試打してきましたので、レポートしたいと思います。

■動画
実際の弾道を確認したい方はこちら







撮影協力
井山ゴルフ練習場:https://www.iyama-golf.com/

DUNLOP(ダンロップ)XXIO X(ゼクシオ テン) アイアン&ウェッジをゴルフハック編集部が分析!

DUNLOP(ダンロップ)XXIO X(ゼクシオ テン) アイアン&ウェッジは、どういう人にオススメか?

グラフの通り、飛距離が出て直進性も高くトータルのバランスが非常に優れたアイアンになります。

フェイス反発が強く、飛距離性能に優れいるので飛距離不足で悩んでる方には、良いアイアンになると思います。

そして、飛距離性能だけではなく、クラブヘッドの操作性が非常に優れている点です。ストロングロフトのアイアンながら、ヘッドの抜けが非常に良く、ヘッドコントロールに優れています。通常、ストロングロフトのアイアンは、ミート率を上げるためにフェイス面を大きくしたり、ダフリにも強くするので、ソールの幅を広く作り込みます。その結果、ヘッドが大きくなってしまい、ヘッド自体の操作性が低下するのですが、このXXIO Xアイアンのヘッドは、大きめのヘッドながら、ソール幅は軟鉄アイアンのソール幅とまではいきませんが、適度の広さで、ヘッドの抜けは良く、球質がコントロールできます。このため、飛距離性能と方向性が取りやすい、バランスの取れた非常に良いアイアンです。

また、シャフトの先端部分に剛性があり、シャフトの中折れ感が少ないため、ヘッドスピードを上げていっても、フェイスの向きは変わりづらく、機能面も充実しているアイアンです!!

そして、ウェッジにですが、バンス角がしっかありソール面が広いため、ダフリにも強くやさしいウェッジとなっています。バンカーからの脱出も簡単にできるウェッジだと思います。

また、グースのウェッジということもあり、ランニング系の低い球で寄せていく方には使いやすいウェッジだと思います。

クラブ全体の重量が非常に軽いので、軽いウェッジで手打ちになってしまう方は、扱う際に注意が必要です。

ターゲットは、シニアの方は勿論のこと、女性でヘッドスピードが速い方には、使い勝手の良いアイアンセットになると思います‼︎

DUNLOP(ダンロップ)XXIO X(ゼクシオ テン) アイアン&ウェッジの見た目とスペックを紹介!

DUNLOP(ダンロップ)XXIO X(ゼクシオ テン) アイアン&ウェッジの見た目!

7番アイアン

5番アイアン

SW

フェイスは、セミグース形状で非常に捕まりやすそうな形です。

上からアイアンを眺めてみると、トップブレードの厚みがあるので、当たり負けしないような顔に見え、非常に安心感があります。

歴代ゼクシオと比べ、XXIO XアイアンのSW以外、ロフトを1°立たせストロングロフトにしているようですが、構えてみても球が上がらないようなマイナスイメージは感じませんでした。寧ろ強そうな弾道が出るイメージが湧いてきます。

7番アイアン

5番アイアン

SW

ヘッド素材は、ステンレス素材で、フェイス面についてはチタンが使われており、反発が良く飛距離が期待できます。

フェイス形状は、比較的大きく、歴代のXXIO(ゼクシオ)シリーズと変わらない印象ですが、XXIO(ゼクシオ)を使い続けてる方にとっては、安心できるフェイス形状ではないでしょうか。

7番アイアン

5番アイアン

SW

ソール幅は、狭くはないですが、極端に広く設計されてない所に、XXIOアイアンのヘッドの操作性を犠牲にしない工夫が垣間みれます。

ソールには、タングステンニッケルウエイトを従来モデルよりも、後方に配置して
深重心設計にしているため、弾道の高さ、飛距離性能、方向性の向上に成功していると思います。

ウェッジに関しては、バンス角がしっかりあるタイプのため、バンカーからの脱出や、アプローチでミスが多い方には、優しいウェッジだと思います。

7番アイアン

5番アイアン

SW

XXIO X(ゼクシオ テン) の「X」がデザインされた、バックフェイスは前作と違い特徴的ですね。

機能的には、今回も前作と変わらず、バックフェイスは全番手がポケットキャビティになりますので、球の高さが出ない方には、嬉しい機能になると思います。

今回試打したシャフトは、東レとダンロップが共同開発したシャフトで、XXIO MP1000というシャフトになります。Sシャフトの重量は52gで、トルク3.7の中調子になります。
特徴は、先に若干の剛性があり、インパクト時に中折れする感じはなく、インパクト以降のヘッドの走り感もあり、オーソドックスなシナリ感で、多くの方に合うシャフトなると思います。

DUNLOP(ダンロップ)XXIO X(ゼクシオ テン) アイアン&ウェッジのメーカースペック

SPECIFICATION
ヘッド素材フェース:チタン(Super-TIX®PLUS for XXIO)
(#4〜7)ボディ:SUS630ステンレス+タングステンニッケルソールウエイト+高比重タングステンニッケルインナーウエイト
(#8、9)ボディ:SUS630ステンレス+タングステンニッケルソールウエイト
(PW、AW、SW)ボディ:SU630ステンレス
ヘッド製法フェース:ミーリング加工インサート ボディ/ソール:ロストワックス精密鋳造
仕上げミラー+サテンミラー+セラミックショット+レザー仕上げ バッジ:<ネイビー>ネイビー、<レッド>レッド
番手#4#5#6#7#8#9PWAWSW
ロフト角(°)212326293338434956
ライ角(°)6161.56262.5636363.563.563.5
バンス角(°)1112345612
フェースプログレッション(mm)111.51.51.523.555
クラブ長さ(インチ)38.7538.2537.7537.2536.7536.2535.7535.7535.75
38.53837.53736.53635.535.535.5
バランス①SD0D1
①SRD0D1
①RC9D0
①R2C9D0
②SD2D3
②RD1D2
クラブ重さ(g)①R350(#5) 362(#7)
①R387(#5) 398(#7)

※メーカーのカタログスペック

DUNLOP(ダンロップ)XXIO X(ゼクシオ テン) アイアン&ウェッジのシャフトバリエーション

シャフトバリエーション5本セット(#6~9、PW)1本(#4、5、AW、SW)
ゼクシオ MP1000 カーボンシャフトメーカー希望小売価格 ¥120000+税メーカー希望小売価格 ¥24000+税
N.S.PRO 870GH DST for XXIO スチールシャフトメーカー希望小売価格 ¥95000+税メーカー希望小売価格 ¥19000+税

※表示価格はすべてメーカー希望小売価格です。

DUNLOP(ダンロップ)XXIO X(ゼクシオ テン) アイアン&ウェッジの適応ヘッドスピード目安

S40m/s ~ 48m/s
SR37m/s ~ 45m/s
R33m/s ~ 42m/s
R232m/s ~ 38m/s

※ヘッドスピードの基準はドライバー使用時の数値

DUNLOP(ダンロップ)XXIO X(ゼクシオ テン) アイアン&ウェッジの試打レビューとデータ計測

DUNLOP(ダンロップ)XXIO X(ゼクシオ テン) アイアン&ウェッジを試打

XXIO X(ゼクシオ テン)アイアンの試打をレビューしていきます。

まず、XXIO X(ゼクシオ テン)アイアンを構えた時の印象ですが、フェイスの形状、クラブヘッドの形状は、歴代のXXIO(ゼクシオ)のアイアンと比べても、大きくは違わない形をしていますが、XXIO(ゼクシオ)アイアンを長年使い続けてる方には、安心感があるヘッドなのではないでしょうか。

XXIO(ゼクシオ)アイアンのヘッドと言えば、少し大きめのヘッドと、セミグースネックが特徴のアイアンですが、今回試打したXXIO X(ゼクシオ テン)アイアンにも、前作の流れがしっかり継承されており、XXIO(ゼクシオ)らしいセミグースのアイアンになっています。

フェイス面とグースネックの繋がり具合が綺麗に形成されているため、ターゲット方向にクラブを合わせやすいのが、XXIO X(ゼクシオ テン)アイアンの顔の良さだと思います。

また、トップブレードも程良く厚みがあるので、力強いインパクトと球質がイメージできます。

他メーカーの、飛距離性能重視のアイアンと比べた場合でも、XXIO(ゼクシオ)アイアンと同じように、比較的、大きいヘッドのものが多いのですが、ヘッドの座りが良くなかったり、フェイス面がどこに向いているか、イメージしづらいモデルが多いのも事実です。

しかし、XXIO X(ゼクシオ テン)の場合、フェイス面は大きめですが、ターゲット方向への意識がボヤけることなく、しっかりとグリーンを狙っていけるような顔の良さがあります。

ここからは、実際に7番アイアンでの試打した際のレポートします。

打ってみると、フェイスから飛び出したボールは、勢い良く舞い上がり、高弾道でボールが飛んでいきます。

フェイスの反発は、やはりXXIO(ゼクシオ)ならではで、反発の高いフェイス面で球を強く感じ、インパクト付近でのクラブヘッドのもたつき感もなく、ヘッドがしっかり走る振り抜き感を感じました。

少し球質を変えて打ってみた所、インパクトで軽くフェイスを開けば、フェードになり、インパクトでフェイスを閉じればドローになり、操作性の高いアイアンということを実感しました。

もちろん、XXIO(ゼクシオ)アイアンならではの優しさも兼ね備えているので、ストレートに球を打とうした時に芯に当たらなかった場合でも、飛距離は落ちず、曲がり幅も少なく、直進性も高いので、操作性も直進性もあり、使う人にやさしいアイアンだと思います。

シャフトのしなりですが、全体的に軽く走るような動きもありながら、シャフトの先端部に剛性感もあります。軽く柔らかいだけのシャフトの場合、インパクト付近で中折れしたようなシャフトの動きが原因となり、フェイスを開いてしまうようなこともありますが、XXIO X(ゼクシオ テン)のシャフトは、先に剛性感があるので、上から打ち込んだ場合でも、フェイスが開くこともなく、シャフトからヘッドに加速したパワーがそのまま伝わり、強いインパクトを実現してくれます。

シャフトの走り感とヘッドの相性が抜群に良いのが、歴代シリーズから続いてきたXXIO(ゼクシオ)アイアンの良さだと思います。そして、今回のXXIO X(ゼクシオ テン)アイアンのシャフトは、ヘッドスピードを自分自身で上げていくと、シャフトの性能を余すことなく発揮できる性質を持ったシャフトで、どんな方でも、どんな振り方でも対応してくれる安定感のあるシャフトだと感じます。

次にミドルアイアンの5番を試打しました。
5番アイアンになると球が上がらないなどの悩みがある方もいらっしゃると思うのですが、5番アイアンを打ってみると、球は、楽に高弾道で飛んでいきます。

ストロングロフトなので、球の勢いも良く、強く飛んでいるため、弾道は低くなりそうですが、このXXIO X(ゼクシオ テン)アイアンは、球の上がりやすい機能(バックフェイスにポケットキャビティ、ソールにタングステンニッケルウエイト)が搭載されているためか、5番アイアンでもボールが上がりやすかったです。5番アイアンで、23°のストロングロフトながら、低重心化している所が高弾道になるのだと思います。

次にウェッジですが、構えてみるとフェイス形状は、他の番手と変わらず、グースネックの形状になります。フェイス面も大きく安心感があります。

最初は、50ヤードのアプローチから打ったのですが、上手く距離感を合わせてることができ、スピンが効いた球を、上手く打つことができました。バックスイングで上げた際に、さすがにカーボンシャフトということもあり、クラブ重量は軽く感じました。(これは、自身が使っているクラブ重量にもよると思いますので、個人差があると思います)

また、多少、ダフリ気味に入っても、バンス角が多いため、大きなミスにならず、球を前に前に押し出してくれます。意識的に低いアプローチを打っても、スピンの効いた球が打ちやすく、実際のコースでもアプローチが苦手の方へオススメのクラブだと思います。

その他、グリーン周りのアプローチでも、ランニングアプローチを多様する方には、グースネックのウェッジの方が相性が良いと思いますので、オススメだと思います。

ヘッドバランスがD3と一見、重そうなスペックですが、カーボンシャフトでクラブ全体の重量が軽いため、手打ちの方や軽いウェッジが苦手の方は、インパクトが安定しない可能性もあるので注意が必要です。

DUNLOP(ダンロップ)XXIO X(ゼクシオ テン) アイアン&ウェッジの試打をYupiteru(ユピテル)でデータ計測

Yupiteru(ユピテル)で計測。(レンジボール仕様)
飛距離が楽に出ますし、球の高さも出て、アイアンが苦手の方にも良いと思います。
また、5番アイアンを苦手にしてる方にも比較的打ちやすく感じると思います。

まとめ

今回はXXIO X(ゼクシオ テン)アイアンの試打を行ってきました。

通常、飛距離に特化したアイアンの場合、フェイス面が大きいことで、ヘッドの抜けが悪くなりますが、このXXIO X(ゼクシオ テン)アイアンのヘッドは、ある程度のヘッドサイズがありながらも、ヘッドの抜けが良く操作性も高いので、気持ち良く、振り抜けると思います。歴代のXXIO(ゼクシオ)アイアンを使い続けてる方にも、フェイス形状が、前作とほぼ変わらず、安心して使っていただけると思います。

機能としては、フェイス面の芯を外しても、曲がり幅が少ないため、直進性も高く、ヘッドの反発も強く、ボールの初速が出て高弾道でもあるので、飛距離性能は間違いなくあり、方向性も出しやすいので、非常にバランスの取れたアイアンです。

ちなみに、XXIO X(ゼクシオ テン)アイアンのシャフトラインナップは、MP1000のカーボンシャフトのほか、NS.PRO 870GH DST for XXIOなどのスチールシャフトも出ていますので、カーボンシャフトが軽く柔らかく感じる方には、こちらのスチールシャフトも試してほしいと思います。

飛距離が落ちてきたと感じる方やアイアンの方向性が安定しない方はもちろんですが、XXIO X(ゼクシオ テン)のバランスの良さを考えると、シャフトのフレックスが自分に合うものにさえできれば、多くのユーザーに使ってもらえるクラブだと個人的には感じました。

中古品も見逃せない!

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