人々に「名門」と言わしめるコースでのプレーは強く印象に残るだけでなく、ゴルファーとしての大きな経験値を得ることができます。岩手県の名門ゴルフ場は手造りの趣を感じる歴史あるコース、技巧派向けのテクニカルなコース、絶好のロケーションを持つコース、距離と戦略性が高いアスリート向けのコースなど、各コースの個性が際立っています。本記事では岩手県で名門と言われるゴルフ場を紹介していきます。皆さまのゴルフ場選定のご参考になれば幸いです。

岩手県にある名門ゴルフ場・ゴルフコース

県内最古75年を超える歴史を持つ名門ゴルフ場「岩手ゴルフ倶楽部」

岩手県紫波郡、東北自動車道・紫波インターチェンジ(IC)より約9kmほどのアクセスにある岩手ゴルフ倶楽部は、1962年 (昭和37年) 9月15日に開場した岩手県で最も古い名門ゴルフ場です。歴史と伝統のある名門コースですが、ビジターの方でも大手予約サイト等からの予約が可能です。コース創設のきっかけはハンディ9の腕前を持つ柳井義男氏が県の総務部長に就任したことでした。当時、打ちっ放しの練習場しかなかった岩手県にもゴルフコースを造りたいという想いがプロジェクトを動かしました。標高550mの新山高原に位置するコースは、土木工事などを一切行わずに自然の地形をそのまま活かして造成されており、岩手ゴルフ株式会社が設計を手掛けています。OUTコースは豊富な自然林に囲まれ、フェアウェイも広いので豪快なショットを楽しめるレイアウトとなっています。INコースは一転してトリッキーな構成となります。アップダウンが激しく、フェアウェイの幅も絞られていますので、正確なショットとマネジメント力が要求されます。名物ホールは14番です。左にドッグレッグするミドルホールとなっており、グリーン手前やフェアウェイに10本近くの松の木が点在する難関ホールです。
料金プランは平日のセルフプレーで総額7,000円ほど、土日祝日の休日のセルフプレーは総額9,000円~10,000円ほど。全て2サム保証が付けられますが、平日は割増なし、土日祝日は割増料金が必要です。

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名匠が設計した手造りのオールドコースに歴史を感じる「八幡平カントリークラブ」

岩手県岩手郡、東北自動車道・盛岡インターチェンジ(IC)より約18kmほどのアクセスにある八幡平カントリークラブは、1962年 (昭和37年) 10月3日に開場した歴史ある名門ゴルフ場です。2005年からは片山晋呉プロや、深堀圭一郎プロなどの有名プロ選手も参戦する「岩手県オープンゴルフトーナメント」の会場となり、多くのドラマがクラブの歴史に刻まれています。コースは岩手山を望む丘陵地に位置しており、設計を手掛けたのは名匠・安田幸吉氏です。手造り時代の趣が残るオールドコースとなっており、豊かな自然の地形が存分に活かされているのが特徴となっています。OUTコースは距離が短いので、精度重視の攻めが有効です。INコースにおいては、前半はスコアをまとめやすいのですが、14番ホールからは難度の高いホールが続きスリリングな展開となります。名物はOUTコース4番のミドルホールです。フェアウェイに点在する立ち木によって攻略ルートが絞られるハンディキャップ1の最難関ホールとなっています。八幡平カントリークラブでは厳しい会員制は敷かれていません。大手予約サイトには予約プランを公開していませんが、公式ホームページからはビジターの方のネット予約も受け付けています。
プレー料金はセルフプレーの場合、平日総額10,000円ほど、土日祝日の休日は総額16,000円ほど。キャディー付きプレーの場合、平日総額13,000円ほど、土日祝日の休日は総額19,000円ほどです。

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技巧派ゴルファー向けのテクニカルな名門コース「盛岡カントリークラブ」

岩手県盛岡市、東北自動車道・盛岡インターチェンジ(IC)より10kmほどでアクセスできる盛岡カントリークラブは、鈴木源次郎氏が設計を手掛け、1967年 (昭和42年) 10月7日に開場した半世紀以上の歴史を持つ名門ゴルフ場です。盛岡市内を一望できる岩手山に広がっており、盛岡市街地から約10分の好立地ということもあり、多くの人々から長きに渡り愛され続けています。コースはアップダウンの大きな山岳タイプ。フェアウェイの幅も絞られており、正確なショットが求められます。砲台グリーンが多く、アプローチの距離感もシビアに試されるレイアウトとなっています。コース距離はバックティーから約6,000ヤードと短いものの、手強い難度に仕上がっています。名物ホールはOUTコース5番。ほぼ直角に折れる左ドッグレッグのミドルホールとなっており、トリッキーな名物ホールとして親しまれています。盛岡カントリークラブではビジターの予約制限は特に設けられていません。プレー料金は時期により変動しますが、平日で総額6,000円前後、土日祝日は総額9,000円前後となっており、キャディー付き・セルフの選択も可能です。

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親しみやすい価格でラウンドできるパブリックな名門コース「南岩手カントリークラブ」

岩手県一関市、東北自動車道・一関インターチェンジ(IC)より8kmほどのアクセスにある南岩手カントリークラブは、1969年 (昭和44年) 8月16日に開場した名門ゴルフ場です。昭和44年に9ホールで開場し、その4年後にさらに9ホールを増設し、18ホール構成となりました。コースは岩手県南部の丘陵地にあり、東に北上山脈、西に大生山脈を望む雄大なロケーションを有します。自然の地形がダイナミックに用いられた設計となっており、打ち上げ、打ち下ろし、ドッグレッグなど各ホールは変化に富んでいます。平均500㎡と広大なベントワングリーンも特徴のひとつです。パーオンはしやすいものの、パットの距離も残りやすいので、頭脳的な攻めが必要となります。名物ホールはOUTコース8番。
バックティーから210ヤードと距離のあるショートホールです。ロングショットの正確性に加えて、風を考慮したクラブ選択も重要となります。南岩手カントリークラブはビジターの予約も受け付けているパブリックな名門コースです。平日総額5,000円前後、土日祝日の休日は総額8,000円前後とリーズナブルなプレー料金も利用者から好評を博しています。

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名匠がデザインした絶景シーサイドコース「宮古カントリークラブ」

岩手県宮古市、国道106号線・盛岡より106kmほどのアクセスにある宮古カントリークラブは、名匠・富沢誠造氏が岩手県で唯一監修した名門ゴルフ場です。1972年(昭和47年)11月19日の開場以来、多くのファンを魅了し続けています。海沿いの高台にある陸中海岸国立公園内に位置しており、絶好のロケーションの中、潮風を感じながらラウンドを楽しめるシーサイドコースとなっています。名物ホールの14番パー3では海越えショットを楽しむことができます。見事ワンオンに成功するとメダルが進呈されるという粋な演出もあり、好評を博しています。コースは全体的にフェアウェイが広めにとってありますが、マウンドや傾斜が効いており、ショットの落とし所には注意が必要です。また変幻自在な海からの強風に考慮した攻めも求められるので、安易なショットは許されない緊張感もこちらのコースの魅力のひとつです。宮古カントリークラブは、メンバー専用のコースではないので、大手予約サイト等からビジターの予約も受け付けています。プレー料金は時期により変動しますが、平日は総額7,000円前後、土日祝日の休日は10,000円前後となっています。

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世界的名匠ピーター・トムソン氏の最高傑作「南部富士カントリークラブ」

岩手県八幡平市、東北自動車道・西根インターチェンジ(IC)より12kmほどのアクセスにある南部富士カントリークラブは、1974年 (昭和49年) 4月23日に開場しました。過去に3度「三菱ギャラントーナメント」の舞台に、2018年には石川遼プロや深堀圭一郎プロらが参戦した「岩手県オープンゴルフトーナメント」の舞台となった名門ゴルフ場です。西に岩手山、東に姫神山を望む抜群のロケーションの中、岩手山コース、姫神山コース、北上川コースの3コース27ホールが展開されています。コースを設計したのは全英オープン5勝の名手ピーター・トムソン氏。数多のコースを設計してきた名匠が「南部富士こそ、私の最高傑作」と断言するほどのでき栄えとなっています。全体的に距離があるうえ、ショットを曲げるとスコアがまとまらないシビアなレイアウトは上級者でも手を焼きます。3コースとも名物ホールは5番。岩手山コース、姫神山コースは岩手山を望む雄大なロングホール、北上川コースは右ドッグレッグで左サイドの立木が障壁となるトリッキーなミドルホールです。名門・南部富士カントリークラブの予約プランは大手予約サイトには公開されていないのですが、ビジターへの予約制限は特に設けられていません。難関コースに挑戦してみたい方は、ぜひとも公式サイトからお問い合わせ下さい。

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個性豊かな27ホールズを持つ大型名門コース「盛岡ハイランドカントリークラブ」

岩手県盛岡市、東北自動車道・盛岡インターチェンジ(IC)より5kmほどの好アクセスな立地にある盛岡ハイランドカントリークラブは、1974年 (昭和49年) 7月11日に開場した名門ゴルフ場です。大手予約サイトからの予約は受け付けていませんが、公式ホームページからはビジターの方でもネット予約が可能なので、プレー機会は比較的得やすくなっています。コースは地形の変化に富んだ丘陵地に広がっており、東、西、南の3コース27ホールそれぞれが特長を持ちます。東コースは打ち下ろしとなるホールが多いのでティーショットは気持ちよく飛ばせますが、グリーン周りの難度が高く、テクニックが要求されます。名物は6番のパー4。左にドッグレッグするミドルホールです。セカンドショットはクリーク越えとなりプレッシャーがかかります。西コースは最も距離がありますが、フェアウェイは広く平坦なのでダイナミックな攻めを楽しめます。名物は5番のパー5。右ドッグレッグのロングホールとなっており、飛距離の出る方は2オンも狙えますが、グリーン手前のガードバンカーに要注意です。南コースは高低差があり、トリッキーです。名物は1番のパー4。豪快に打ち下ろしていくミドルホールとなっています。ドッグレッグしているのでロングヒッターはショートカットを狙うこともできます。

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豊富な競技開催実績を持つ名門コース「安比高原ゴルフクラブ」

岩手県八幡平市、東北自動車道・松尾八幡平インターチェンジ(IC)より約10kmほどのアクセスにある安比高原ゴルフクラブは、1978年 (昭和53年) 10月8日、十和田八幡平国立公園を背景とする高原に開場しました。開場以来、競技大会も盛んに開催され、1980年代の「リクルートとらばーゆカップ」や2017年の「日本女子プロゴルフ選手権」など、輝かしい実績を誇る名門コースとなっています。コースは白樺などの樹木が豊富な高原に広がっており、八幡平、岩手山、十和田、竜ヶ森の4コース36ホールで構成されています。競技大会が多く開催される八幡平コース、岩手山コースはキャディー付きで歩きのラウンドとなっており、十和田コース、竜ヶ森コースは乗用カートを利用してのセルフプレーとなっています。八幡平コースの名物6番はグリーン手前にアリソンバンカーが配置されたミドルホール、竜牙森コースの名物3番はグリーン手前のバンカーと右サイドのウォーターハザードが効いているショートホールとなっています。個性豊かな4コースにはそれぞれ名物ホールがあり、変化と戦略性に富んでいます。安比高原ゴルフクラブは大手予約サイトにも多彩なプランが公開されており、ビジターでも気軽に予約することが可能です。ぜひチェックしてみて下さい。
平日の料金プランは、リゾートコース(十和田、竜ヶ森の組み合わせ)なら総額7,000円ほど、チャンピオンコース(八幡平、岩手山の組み合わせ)なら総額9,000円ほど。土日祝日の休日料金は、リゾートコースなら総額11,000円ほど、チャンピオンコースは総額15,000円ほどです。コンペパックも充実しているので、名門コースでゴルフコンペを開催したい場合には最適なゴルフ場です。

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世界の名コースを体験できる名門コース「メイプルカントリークラブ」

岩手県滝沢市、東北自動車道・盛岡インターチェンジ(IC)より15kmほどのアクセスにあるメイプルカントリークラブは2016年に45歳以上の女性プロゴルファーを対象としたLPGAレジェンズツアーアリナミンVカップを開催したこともある岩手県を代表する名門コースです。「急造に名門なし」の言葉のもと、実に3年の造成期間を取り1987年(昭和62年)4月22日に満を持して開場しています。コースを設計したのは世界のゴルフコースに精通する金田武明氏。18ホールそれぞれに愛称があり、セントアンドリュースやオーガスタナショナルなど、世界の超一流コースを再現したホールも用意されています。名物ホールはOUTコース7番、バックティーからの全長545ヤードのロングホールです。岩魚の住むという由来があり、ホールの愛称は「岩魚」グリーン周りに池や岩魚バンカーがあり、正確なショットが要求されるハンディキャップ1の難関ホールとなっています。また、ビジターの予約制限は設けておらず、大手予約サイトからのネット予約も可能です。ラウンドスタイルは全組キャディー付き、プレー料金は平日なら総額25,000円前後、土日祝日は総額30,000円前後となっています。

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たっぷりの距離と戦略性を有する名門「ローズランドカントリークラブ」

岩手県岩手郡、東北自動車道・西根インターチェンジ(IC)より19kmほどのアクセスにあるローズランドカントリークラブは、1999年 (平成11年) 7月25日に開場し、2002年から3年間岩手県オープンゴルフトーナメントの舞台となるなど、競技開催実績も豊富な名門ゴルフ場です。開場してからの歴史は浅いものの、各ホールは樹齢100年を超える赤松の自然林に囲まれており、名門コースらしい落ち着いた雰囲気をまとっています。敷地内の随所から岩手山、姫神山を眺望できる美しい景観も魅力のひとつです。コースはバックティーから全長約7,000ヤードとたっぷりの距離を有し、手応え抜群。池やバンカーなどのハザードもダイナミックに配置されており、攻略ルートの設定、ショット時の緊張感もまた楽しみとなります。名物ホールはOUTコース3番、右にドッグレッグする打ち下ろしのロングホールです。フェアウェイのコーナーにある池と、3段グリーンが戦略性を高めており、頭脳的なマネジメントと正確無比なショットが必要となります。ビジターからの予約も受け付ける大衆向けの名門コースです。大手予約サイトにも予約プランが公開されているので、気軽にプレー機会を得ることができます。プレー料金は、平日なら総額7,000円ほど、土日祝日の休日料金は総額9,000~10,000円ほどです。コンペプランも用意がされているので、ゴルフコンペ開催も可能な名門コースです。

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まとめ

岩手県の名門ゴルフ場について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。技巧派向け、ロングヒッター向け、エンジョイゴルファー向けなど、その魅力はバラエティーに豊かです。それぞれのコースに尖った特長があり、皆さまの好みにあるゴルフ場も見つかったのではないかと思います。このページで紹介した名門コースはどこも素晴らしいのですが、敢えてオススメを挙げさせていただくとすると「メイプルカントリークラブ」です。3年の歳月をかけてじっくり造り込まれたコースは、各ホールのコンセプトが明確で強く印象に残ること間違いありません。セントアンドリュースやオーガスタナショナルを模倣したホールもあり、世界の超一流コースの趣に触れることができるのも大変魅力的です。お値段は張りますが、それ以上の価値があるコースとなっていますので、ぜひ一度足を運んでみて下さい。

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