ゴルファーなら誰しも一度は名門と呼ばれるゴルフ場でプレーしてみたいと思うのではないでしょうか。こだわり抜かれた設計のコースでプレーする喜びと、居心地よいクラブハウスで過ごすひとときは名門ならではの満足感を訪れるゴルファーに与えてくれると思います。神奈川県には数多くのゴルフ場がありますが、その中でも名門と呼ばれるゴルフ場を取り上げてみましたので、ゴルフ場選びの参考にしてみてください。

神奈川県にある名門と言われるゴルフ場10選

パブリックコースで、フレンドリーな名門「富士屋ホテル 仙石ゴルフコース」

富士屋ホテル仙石ゴルフコースは1917年開場の日本で二番目に歴史のあるコースです。箱根エリアの来遊客へのサービスを図る目的で開場した、当時関東では唯一のリゾートゴルフ場でした。
その後、箱根富士屋ホテルの直営ゴルフ場となり、現在に至るまでパブリックで運営されています。
コースは仙石原の自然の地形を極力生かしているので、アップダウンに加えてフェアウェイの微妙なアンジュレーション、砲台グリーンがあり、面白いレイアウトになっています。一方で、フェアウェイは広いのでストレスなくラウンドを楽しめるという評価もあります。
名門といわれながらパブリックということもあってかスタッフは気さくで対応も良く、ホテル仕様の料理は美味しいと評判が良いようです。

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住宅街の中に佇む名門「相模カンツリー倶楽部 」

相模カンツリー倶楽部は1931年、赤星六郎の設計により現在の地に9ホールで仮開場したのが始まりです。
赤星六郎は大正期に活躍したアマチュアで、唯一日本オープンを制したゴルフ界の巨人であり、生涯で設計したゴルフ場は、相模カンツリー倶楽部と我孫子ゴルフ倶楽部の2コースで、この相模カンツリー倶楽部が処女作となりました。
相模カンツリー倶楽部はその後、戦中の軍による敷地の徴発、戦後の進駐軍による接収の危機や、クラブハウス焼失といった苦難の時代を経て、現在に至っています。
周囲には住宅街が迫り、住宅街の中にゴルフ場があるという珍しい立地です。
コースは全組キャディ付きで歩いてのラウンドとなります。
一見平坦で易しそうな印象がありますが、左右に密集した松林、あごが高いクロスバンカーなど、フェアウェイをキープできないと攻略が難しい設計になっています。
純粋なゴルフ好きが集まり、ゴルフ場を作ったのが成り立ちですので、レストランのメニュー構成も一般の食堂のようにシンプルです。
倶楽部という名が示す通り、服装規定、クラブハウスでの振る舞いなどにも細かい規定があり、訪れる時には事前に読んでおくことが求められます。
過度な装飾が一切なく、シンプルにゴルフプレーを楽しみたい、そして他のゴルファーに迷惑をかけない、という心構えが求められることこそ、名門と呼ばれる所以なのかもしれません。

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有名人も利用するメンバーシップコース「箱根カントリー倶楽部」

箱根仙石原に展開する箱根カントリー倶楽部は1954年の開場で、コース全域が富士箱根伊豆国立公園内に位置するメンバーシップコースです。近隣にパブリックのゴルフ場が多いせいか、あまり目立つことがありません。それだけに有名人や文化人がふらりと訪れてプレーを楽しむ姿をしばしば見かけることがあります。
ここでは日本女子オープンゴルフトーナメント、関東アマチュアゴルフ選手権日本社会人ゴルフ選手権関東決勝など数々のトーナメントも開催されています。全組キャディ付きで歩いてのラウンドになり、メンバーシップコースですが、ビジターは競技などの特定日以外はメンバーの紹介でプレーが可能です。
コースは適度なアップダウンとグリーンの難しさに定評があります。17番パー4は箱根山の神山方向に向かって豪快なティショットが打てる名物ホールですが、フェアウェーセンター左側に4つのバンカーがあり、グリーン周辺は狭く絞られていますので、気が抜けないホ―ルになっています。
箱根エリアでも落ち着いた、静かな佇まいのゴルフ場で、敷居は高くないのですが、いつもテレビや新聞で見かける人物がレストランで穏やかに談笑している姿を見ると名門のゴルフ倶楽部であることを実感するかもしれません。

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選ばれし300名の名門「スリーハンドレッドクラブ」

スリーハンドレッドクラブは、東急グループ中興の祖である五島昇氏が、政財界のトップのみ300名をメンバーとして1962年に開場したメンバーシップ制の高いゴルフ場です。
政治家であれば首相か外相経験者のみ、財界人は東証一部上場企業の役員で年齢50歳以上など、非常に厳しい加入制限が設けられていました。こうした会員資格の条件は、ワシントンで大統領のゴルフ場として有名なバーニングツリークラブを想起させます。
コースは都心からのアクセスが良い茅ケ崎の松林に囲まれた丘陵地帯に展開し、アップダウンがあって距離が長く、フェアウェイは相対的に狭い造りになっています。
中でも9番は長いパー5で打ち下ろし、打ち上げになり、ボールの落としどころ次第でスコアが左右される名物ホールになっております。
ビジター利用に関しては、メンバー同伴のみプレー可能ですが、紹介者を探すことの難しさと、1人5万円ともいわれるプレー代がネックになりそうです。
このゴルフ場が名門と言われるのは、ひとえに社会的ステータスがある選ばれた人だけがプレーできる、まさにメンバーシップコース特有の閉鎖性の高さゆえではないでしょうか。

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都内からのアクセスの良さが魅力!通勤圏にある名門「相模原ゴルフクラブ」

相模原ゴルフクラブは、小田急線相模大野駅から約20分、横浜線古淵駅から約5分でアクセスできるゴルフ場です。
1955年開場の東西36ホールはいずれもほぼストレートな林間コースで幅も十分にあります。コース左右の松林は密生しており、入れてしまうと出すだけで精一杯になってしまいます。
西の13番パー5はバックティから590ヤードという長さで、3打目にどのクラブで打ったかが話題になる名物ホールです。
練習場は200ヤード25打席、東西それぞれバンカー練習場とアプローチ練習場を持ち、パター練習場は合計6ケ所もあります。
生活圏にありながらフェアなコースレイアウトと、これだけの規模を維持しているチャンピオンコースの風格こそ、名門に相応しいといえるのではないかと思います。

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ゴルフコース世界ランキングにランクインする「横浜カントリークラブ」

横浜カントリークラブは、1960年開場のメンバーシップコースです。東西36ホールを擁するコースは1957年、第5回カナダカップ(現在のワールドカップ)において日本人ペアが優勝したことからゴルフブーム到来が予感された時代に、都心から近い横浜に近代ゴルフ競技が開催できるコースを作ろうということで設立されました。
以後、関東プロゴルフ選手権、ペプシトーナメント、日本オープンゴルフ選手権などのトーナメントが数多く開催されています。
特にビジターに制限は設けておらず、東コースは5人乗り電磁カートでキャディー付き、西コースは手押しカートでキャディー付きの歩きでのラウンドとなります。
アップダウンは少なめのコースですが、アゴが高いバンカーがハザードとして効いているうえ、グリーンのアンジュレーションも複雑で、油断できないホールが多いです。
そして西コースには新たに19番ホールパー3が設けられ、仲間と決着をつけたい時、もう1ホールだけ回りたい時など1発勝負に活用されています。
数々のトーナメント開催の豊富な実績により蓄積され、磨かれてきたコースレイアウトやメンテナンスは名門と呼ぶに相応しいステータスを与えています。

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箱根奥湯本の隠れ家「小田原湯本カントリークラブ」

小田原湯本カントリークラブは、箱根湯本に近く、箱根連山を背景に相模湾を見下ろす景勝地に巨匠・富沢誠造氏の設計により1961年にオープンしました。
自然の地形や樹木を極力生かした設計で、距離はやや短めですが、箱根のコースとしては比較的アップダウンが少なく仕上がっています。
アウト1番、2番と名物ホールが続きます。1番ホールは399ヤード、パー4で真っすぐな打ち下ろしですが、グリーン奥と左がOBですので気が抜けないホールです。続く2番ホールは365ヤード、パー4、打ち下ろしの左ドッグレッグ、フェアウェイ右のバンカー左側が狙いどころです。
メンバーシップコースですが、特にビジターの制限は設けておらず、誰でもプレーが可能です。
箱根のゴルフ場としては芦ノ湖からやや外れた場所にあります。またパックツアーなどのイベントも行っておりませんので、比較的落ち着いてくつろぐことのできる、名門と呼びたいゴルフ場です。

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未だ2オン達成者がいない16番636ヤードのモンスターホールがある「戸塚カントリー倶楽部」

戸塚カントリー倶楽部は、東西36ホールのチャンピオンコースです。
1961年に東コース18ホール、1962年に西コース18ホールがオープンしました。
早くから競技ゴルフ、プロゴルファーの育成に力を入れており、そのためコース全体としてフェアウェイのうねりがショットに微妙な影響を与える設計になっています。東コースはコントロール性が求められ、西コースは距離があり、飛距離を求められるという、異なる特色を与えています。特に西コースの16番は636ヤードのパー5であり、通称モンスターホールと呼ばれ、長い歴史の中でプロ、アマチュアを含め2オンさせたゴルファーはいまだにいないようです。飛距離だけではなく、かのゲーリー・プレーヤーをして「戸塚カントリークラブのグリーンは世界一だ」と言わしめたほどのグリーンコンディションも戸塚カントリークラブの自慢の一つです。
クラブハウスは木のぬくもりが心地良いラウンジなど、ゴルファーの気持ちを和ませる工夫がされています。
アスリート仕様のコースと和みのクラブハウスとの組み合わせが持ち味で、これほど名門という表現が似合うゴルフ場も少ないのではないかと思います。

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360度のパノラマが楽しめる「平塚富士見カントリークラブ」

平塚富士見カントリークラブは、丹沢山系から湘南・大磯へとなだらかに下って行く丘陵地に1962年にオープンした36ホールのチャンピオンコースです。
神奈川県のゴルフ場としては比較的平坦なコースレイアウトになっており、極端な打ち上げ・打ち下ろしがなくフェアウェイも広さはたっぷりとあります。富士山や丹沢山系、相模湾まで360度の景観が楽しめますが、フェアウェイがスロープなどで起伏があり、ボールの止まった地点によっては次打がシビアになるなど、戦略性が高いことが魅力です。平塚コースと大磯コースそれぞれ18ホールあり、平塚コースはフェアウェイのスロープがスコアに直結するレイアウトとなっており、多彩なショットが打てなければスコアメイクが難しく上級者向きです。一方、大磯コースはフェアウェイも広く、グリーン前の花道が広く開いており、初心者向きと言えます。メンバーシップコースですが、メンバーの紹介でプレ―できます。
また、ここでは和食レストランを独立させてハーフの休憩時間を適度に調節するなどスムーズな進行にも気を配っています。
神奈川県では貴重な平坦なコースということもあって人気が高く、メンバーのグレードも法人会員を中心に高いので、コースとメンバーのグレードとの相乗効果が名門としての評価を作り出しています。

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雄大な富士山、箱根の山々、丹沢山系に囲まれた湘南の丘陵地にある「レイクウッドゴルフクラブ」

レイクウッドゴルフクラブは、1970年に開業したチャンピオンコースです。平塚富士見カントリークラブとは隣合わせに位置しており、経営も同じ会社が行っています。
なだらかな丘陵地に東と西それぞれ18ホールを展開しています。設計者のデオドール・G・ロビンソン氏は全米で160を超えるゴルフコースの設計をしており、このレイクウッドゴルフクラブにおいても氏の設計思想であり、コースの名前にもなった森と湖は、ゴルファーの技術的な力量だけではなくメンタルに影響を与える要素を持ち合わせています。随所に配置された森と池に加えて、フェアウェイの適度なアンジュレーションやドッグレッグなど、メンタル面で挑戦者にプレッシャーをかけてくるコースは、一筋縄ではいかない楽しさが味わえます。ラウンドスタイルは全組キャディ付き、5人乗り乗用カートの利用となります。
和食レストランを別に設けることでハーフの待ち時間を短縮でき、スムーズな進行が可能になっております。
神奈川県では数少ない平坦なコースであり、接待ゴルフ向きとして法人会員も多く、人気がありますが、ビジターも受け入れています。
接待利用が多いこともクラブハウスの落ち着いた雰囲気に一役買っており、名門としての風格を形作っていると思われます。

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まとめ

神奈川県は、兵庫県と並んでゴルフの歴史ある県ですので、名門と呼ばれるゴルフ場も多くあります。
箱根エリア、横浜市内エリア、県央部エリアなどのゴルフ場の立地、そして、リゾートゴルフの名門、競技ゴルフの名門、メンバーシップを堅持している名門などのコンセプトといった、様々な要素によって多彩な名門ゴルフ場が選べるのも神奈川県の特徴だと思います。
大切な取引先の接待、親しい友人とのプライベートでの交流、競技仲間とのスクラッチゴルフやコースデビューの子供を中心にした家族だんらんゴルフなど、それぞれの目的に合わせて選んでみて下さい。

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